第79話_体験開始_ ページ32
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あれからしばらく経ち、職場体験当日。
まあボクの天才的発想ゆえに産み出た数々のゲーム達によって毎日説教の快挙は成し遂げ続けている。
「全員コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用禁止の身だ。落としたりするなよ」
「は〜い/ほ〜い」
「伸ばすな!」
「はい…/ほい…」
「姿見のようにくれぐれも体験先のヒーローに失礼のないように。じゃあ行け」
「え"」
「「「はい!」」」
相澤先生最近ボクの扱い雑になってきてね?
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新幹線に乗っていた常闇の隣に座り話しかける。
「ねーねー、常闇ってホークスんとこでしょ?
奇遇だね、ボクも〜」
「そうか…共に頑張ろう」
「ところで、お願いがあるんだけど…」
ボクは普段より少し声を低くする。
ゴクリ、と常闇は喉をならした。
「博多ラーメンは、絶対に食べよう」
「…は」
ボクはリュックの中から資料がぎっしりと入っているファイルを取り出す。
「福岡は久留米焼き鳥とか水炊きとか鉄なべ餃子とか言うのがおいしいらしくてさ。
デザートだったらあまおうとか!」
「まさかお前…全て調べて…」
「あったりまえじゃーん!」
「食べ物への執念恐るべし…」と呟いているが気にしない。
だって!食べてもその倍動く予定だし!!
「あ、あとホークスの好物は鶏肉らしいから家で下味までつけてあとは揚げるだけ〜ってやつも持ってきた」
そう言ってボクは常闇の前に保冷剤で固められた容器をドンッと置く。
「…ホークスの事まで調べたのか」
「まあ1週間面倒見てもらうんだし?って思ってさ。
基本的なプロフィールだけしかわからないんだけどね〜。
12月28日生まれの22歳。血液型はB。身長172�僉�
18歳の時に事務所を立ち上げ、その年のビルボードチャートJP下半期で…」
「止まってくれ」
「姿見止まりまーす」
呆気にとられた顔で常闇はボクを見る。
「その情報収集能力と記憶力はヒーロー活動で使った方がいい…」
そんな調子で福岡に到着したのであった。
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作者名：ある x他1人 | 作成日時：2020年2月27日 21時
