第72話 ページ25
……ん?え、いやどういう…?
ボクに好感度を取らせまいと!?
えええ!?なぜ!?
「いやボクの好感度!?」
「好感度なんてヒーロー活動で上げろ。
担任である俺が謝りに行く」
「いやそんなに重い出来事ですかこれ!
てかこれもヒーロー活動の一環なんじゃ…」
「体育祭で煽った事によって怖がらせたろ。
これが俺が行く理由だ。教室に戻れ」
ボクは返事をして教室に行く。
体育祭で煽った事によって怖がらせたのはボクだよ!?
だけどそんなに?そこまで重い出来事なん!?
なんか無理矢理追い返された感ハンパないし。
まあ届けて貰えるならいいんだけどさ?
降り出した雨音を聞きながらボクは深ーい眠りについたのだった。
·
·
スパァァァンッッ!!
「ったぁぁ!!!」
目の前には丸めた教科書を片手に見下ろす相澤先生の姿。
なんだかグサグサと視線が突き刺さっている気がするなぁ…
いやそれよりも今何をして…
「おはよう」
「あ、おはようございます、2回目ですね」
「今なんの時間だと思う?」
「ないと思いますけどHRみたいな?」
「正解だ」
「ちょっと瀬呂なんっで起こしてくれなかったの」
「クラスがかりで起こしたけどダメだったから諦めたんだよ!」
「うそん」
自分の睡眠力恐るべし…
いやまあ人間の3大欲求だししゃーないよねこれは。
「つーことでHRを始める」
「うい…」
という感じで始まった体育祭後初のHR。
「今日のヒーロー情報学、ちょっと特別だ」
ほうほう…小テストとか言われたら面倒なんだよなぁ。
眠気とのバトルが始まって結局起きられなくなるんだよ。
「コードネーム。ヒーロー名の考案だ」
「「「胸ふくらむヤツきたァ!!」」」
ボクはみんなと一緒になって沸く。
次の瞬間には相澤先生パワーによって静まったけど。
これは先日話したプロヒーローからのドラフト指名に関係してくるらしい。
今回1年のボクらに来た指名は将来性に対する興味に近くて、卒業までにその興味が削がれたら一方的にキャンセルなんてことはよくあるのだそうだ。
そしてその集計結果。
ボクは367件。
2トップの3000とかいうキチガイな数字には及ばなかったけど悪目立ちした割にはいい方でしょ。
あ、自覚はあるんだよ自覚は。
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作者名：ある x他1人 | 作成日時：2020年2月27日 21時
