第10話 ページ12
相澤side
違う。
こいつは今日初めて出会った赤の他人だ。
それなのに…
どうしても、あいつの姿がチラつくのは何故だろうか。
「…っ、油断は禁物だ。それじゃあな」
「ああ、はい!ありがとうございましたぁ!!」
姿見Aはそう言って元来た道を走り出した。
·
おれは職員室に戻り、自分の席に着いた。
そしてデスクを見つめながらマイクに話しかける。
「なあ、マイク」
「なんだイレイザーYeah!!!」
「反野鏡華」
マイクは目を見開き、動揺しながら答える。
「…そいつがどうした?」
「もう会えねぇのかな」
「会えたらどうしたい?」
「ただ…伝えたい。生前言えなかった事を」
マイクは目を伏せてからこちらを見る。
「そりゃあ…無理な話だな。しょうがない。しょうがない事だイレイザー。
あれはアイツの優しさだった。優しさゆえの事故だ」
「…わかってる」
あいつは、優しすぎた。
あんなにも嫌っていたのに。
それなのに助けるだなんて、本当に馬鹿なヤツだ。
「…なあ、イレイザー」
「なんだ?」
マイクは言いづらそうに俺を呼んだ。
「もう、忘れないか?」
「………は」
マイクは目をさまよわせながらも視点を合わせる。
「お前、一生引きずってくつもりか?反野の事」
「それは、」
「引きずってくだろーがこの調子じゃあよ。
何度も言うが、あれはお前のせいじゃない。
お前が責任を負う事じゃない。
紛れもなく、あの場でプロを待たずに飛び出したあいつ自身の責任だ。
きっとそれは、あいつが1番よくわかってる」
俺は何も言えず黙り込んだ。
「進もうぜ?そろそろ。
このままじゃイレイザーヘッドは…
相澤消太は一生進めないままだ」
「…進めねぇよ。いや、俺が勝手に進んじゃだめだ。
あいつが報われない」
「そうやってズルズルと引きずってくままじゃお前は何も変われねぇだろうが!」
「俺があの時もっと機転が回っていれば!実力があれば!!
今頃あいつは生きてヒーローやってたはずだ!
…俺が反野を殺したも同然なんだよ」
俺はその場にいるのが気まずくて、職員室から出た。
このままじゃだめだなんて事、とっくに分かっている。
マイクの言った事は紛れもなく正論だ。
だけど、あの日から俺は進めないし変われない。
いや、あいつが報われないからと言って
逃げているだけなのかもしれない
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くコ:彡 - 上から目線ヤオモモのコスチュームですが、本来の要望はもうちょっと露出多かったみたいですね。次世代ミッドナイト!? (2021年11月6日 6時) (
レス) id: 2a355457dd (このIDを非表示/違反報告)
くコ:彡 - 面白いです！設定のところの“発現”が“発言”になってますよ。 (2021年11月6日 6時) (レス) @page10 id: 2a355457dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ある x他1人 | 作成日時：2020年1月13日 16時
