第247話 ページ50
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「はい
…ってまだ言いきれないですけど…
いつかこの選択をしてよかったって思える日が来るって、信じます。
今はとりあえず、自分に手を差し伸べてくれる人が沢山いる場所に居なきゃ腐るなって思って…」
なんて、そんな事じゃない。
ホークスが話せって言ってたのは腹割って話せってことで、自分を取り繕うような事話せってことじゃない。
こんな上っ面だけみたいな綺麗な理由で戻ってきたんじゃない。
迷って悩んで考えて考えて、その結果ここにたどり着いたその本当の経緯を話すべきなのに
本当のボクはもっともっと、周りが思ってるよりも汚くてどろどろしてて考え方も最悪で最低で心も強いわけじゃないのに、
そんなボクを隠したがってしまう本質はやっぱり変わらない。
この場所に戻ってくるとやっぱりそう思ってしまう。
この人にこれ以上心配させたくない。
「で、なんだ」
「え?」
「それで、理由は?」
「え…と…今言った…」
相澤先生の返答にハテナが浮かぶ。
「そんな顔して言った事を信じろと?
俺だって馬鹿じゃない。お前がその精神状態でついた嘘なんて見破れる」
「…どんな顔してました?ボク」
「いかにも即興で嘘考えました…って顔してたよ」
「まじ、かぁぁ…」
もう降参だ。
この人に今のボクがどんな嘘をつこうがバレる。
今だけじゃない。
前だってどんなに自分を取り繕って笑っていても相澤先生はその嘘に気がついた。
本当はUSJの時も、体育祭前の時も、神野の時も、おばあちゃんの時も、全部全部泣きたいくらい辛かったし痛かった。
それを全部全部気づいてくれた。
でもどうしても弱い自分を見せたくなかった。
「………ほんとは…どうすればいいのか分かんないんです。
ずっとあっちに居ることだって難しい。
どうすればいいかわかんないからとりあえず逃げ出した場所に戻ることを選んだ…みたいな…」
「どうすればいいのかわからないならそれこそここに居ればいい。
生徒を導くのが教師で生徒が将来を決める場所が学校だ。
ここを卒業して必ずしもヒーローにならなければいけないわけじゃない。
ヒーローはひとつの将来の選択肢にすぎない」
「…先生、導いてくれるんですか」
「お前が生きてくれるなら導くよ」
「じゃあ…とりあえず生きる事にしたんで、導いてください」
ボクはそう言って相澤先生の目を見つめてから頭を下げた。
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ある(プロフ) - なつみさん» ありがとうございます！頑張って作り込んでます！！笑 (6月12日 0時) (
レス) id: 5248a7b457 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - めちゃくちゃ作り込まれていて面白いです。更新頑張ってください!!!!!応援してます!!!!! (2022年4月14日 21時) (レス) @page45 id: 42847795b4 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 猫さん» とっっても嬉しいです！！応援よろしくお願いします^ ^ (2021年12月27日 11時) (レス) id: 24dd2edea5 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄く面白かったです！応援してます！！ (2021年12月8日 22時) (レス) @page46 id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
ある(プロフ) - おちゃきちさん» ありがとうございます!! 自分でもいつ終わるのかわかんないです!笑 これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月15日 1時) (レス) id: 24dd2edea5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ある x他1人 | 作成日時：2021年1月26日 18時
