第215話 ページ18
「や……っ!!」
肩に手を置いた三奈の手を反射的に払ってしまった
「あ…ご、ごめ、ん」
ああ、やってしまった
「い、いや!大丈夫だよ〜!それより何かあったのかA〜」
「ごめ…いや、何でもない、かな」
遂に、やってしまった
「え、でもA明らかに今やばそうだし、」
「大丈夫、だから…っ!」
ボクは片付けをしていた多目的室から飛び出す
1番恐れてた事が起きてしまった
これできっと噂は広まって1人になるのだろうか
学校裏のベンチに座り息を整える
落ち着け、落ち着くんだ
まだどうにか言い丸められる
悪夢見て変な何かに見えたとでも言っておけば…
大丈夫、まだ崩れてない
いつもこうやって嘘をついてグラついても立て直してきた
そうやってまた、立て直せばいい
「え、何どうしたの問題児」
「え…、」
声をかけてきたのは物間
いつも通り、そう、いつも通りに…
「そんな僕の顔見て絶望しないでくれるー?」
「ご、ごめ、」
「いや、そんな謝らなくても…
別に謝って欲しいわけでもないし、っていうか謝る事じゃないし…
何、いつもだったらゆるーく言い返してくるでしょ。顔色も悪いし…保健室とか」
「大丈夫、大丈夫…!」
頭が回らなくて、視界すらもぼやけだした
咄嗟に校舎の中に走り出す
どこを目指してるかなんてわからない
だけどとりあえずどこかにたどり着くように走った
その時、誰かにぶつかった間隔がする
「……ごめ……、な……さ、」
どうして今日に限って人が多いんだ
顔を上げて相手の顔を見る気にもならない
「うおおっ…って…いや、大丈夫だけど…
どうしたんだよ?
冷や汗びっしょりだし…」
心操…
なんとなく、昔から知っている顔に安心する
ボクは息を整えようと必死に呼吸をした
「心操、どうし…」
この時、ボクは周りの事なんて気にする余裕はなかったらしい
教室から出てきた相澤先生に気が付かないくらいには
「……し……心、そ……」
そう言って心操を見上げると両肩をつかんで落ち着かせてくれる
「ああ。心操だよ、心操人使だ」
無意識に視界が潤ってくる
それを見た心操は抱きしめてくれた
「ゆっくりでいいから。落ち着いて。落ち着いたらまたじっくり聞くから」
「……ぁ、………あり、が……と……」
どうやら、嘘をつく元気さえなかったらしい
そう思い、自虐気味に薄く笑ってからボクは意識を失った
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ある(プロフ) - なつみさん» ありがとうございます！頑張って作り込んでます！！笑 (6月12日 0時) (
レス) id: 5248a7b457 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - めちゃくちゃ作り込まれていて面白いです。更新頑張ってください!!!!!応援してます!!!!! (2022年4月14日 21時) (レス) @page45 id: 42847795b4 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 猫さん» とっっても嬉しいです！！応援よろしくお願いします^ ^ (2021年12月27日 11時) (レス) id: 24dd2edea5 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄く面白かったです！応援してます！！ (2021年12月8日 22時) (レス) @page46 id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
ある(プロフ) - おちゃきちさん» ありがとうございます!! 自分でもいつ終わるのかわかんないです!笑 これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月15日 1時) (レス) id: 24dd2edea5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ある x他1人 | 作成日時：2021年1月26日 18時
