episode.29 ページ31
神「あっくん」
照「おん?」
神「今日の放課後、流星と友達と遊んでもええ?」
照「ええよ!テルくんたち?」
神「おん!だから、今日は俺たちのこと待たんで
淳太たちと帰ってええからね」
流「ともが怪我しないように俺、見とく」
照「頼んだで、流星…あ、ボール遊びはナシな」
神「もうー、怪我なんかせんのに!」
照「ごはん食べ終わったらそろそろ出る準備し〜」
神・流「はぁーい」
桐山家の平和な朝、照史の呼び声で智洋と流星も家を出る準備をする。
何やら達成しなければならないミッションがある彼らは、どことなくウキウキしている様子。
重「かっみちゃぁ〜〜ん!」
神「しげ、おはよぉ」
重「眠そうなのもかわええなあ」
神「何言ってんねん
あ、今日、友達と遊ぶから先帰ってな!」
重「んなぁ!?あ、アイツか!
昼休みたまに声かけてくる…!!」
流「俺も一緒に遊びいくから〜」
重「なんやねん…羨ましいけど、流星頼んだで」
流「おん、怪我しないように…」
重「怪我は当たり前!あとは襲われないか…」
神「なにコソコソ話しとんの、行くで」
流星は、「しげ、お前気持ち悪さ増してくな」とボソッと呟き、歩き出した。
そんな中、智洋はコッソリ淳太の方へ寄っていく。
ちょんちょん、と淳太の服の裾を引っ張り、淳太が振り向いたと同時に口に「シーッ」と手を当てて、くふふっと笑って小声で話す。
神「あんな、今日一緒に帰れないんやけど、
あっくんへのサプライズ準備するねん
淳太にだけは、言っとくな
なんかあったら、バレないように助けてな」
無言で微笑みながら、智洋にオッケーサインを見せる淳太。
反対側から、「淳太くん!聞いてる?!」という照史の声。
智洋と淳太は2人でクスクス笑いながら、照史の声に振り向いた。
流「放課後、とものクラス迎え来るな」
神「おん!分かった、待ってる!」
重「ええなあ…デートの約束みたい…」
大毅がいつも通り訳の分からないことを言っているのを華麗にスルーして、秘密のミッションにワクワクな桐山兄弟。
来たる放課後に備え、とりあえずは今日の学校生活を滞りなく過ごすため、各々の教室に入っていった。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2020年11月30日 1時