今更すぎるよ。《ジョンハン》 (ページ3)

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ソジュン「今日から、よろしくね！Aちゃん。」

「あ、はい。よろしくお願いします。」

そして、私は暑い夏が始まろうとしているような今日からキムAとして生きていくことになった。

ソジュン「じゃ、えっと、今から車乗って家に行くけど、Aちゃんって酔うタイプ？」

「いえ。特には、、、」

ソジュン「そっか、、、おっけい！じゃあ、行こうか！」

「はい。」

私は、幼い頃に両親をなくし、親戚も祖父母も誰も私を引き取ろうとせず、仕方なく母の友人である韓国人に引き取られたが、

いつの間にか韓国の養護施設に入ることになっていた。

当時8歳の私は、韓国語も分からない、文化も違う。

そして、親もおらず、日本人。

まぁ、何とも虐められる要素がこんなにもたくさん入っている人は居るのだろうか。

もう、慣れたし何とも思ってないけどね。

悲しい、辛い、逃げたい、なんて言葉は自分の中で消化するだけで、誰にも言わなかった。

いや、言えなかった。

「惨めな子」「かわいそうな子」そうゆうイメージを持たれたくなかったから。

って言っても、ただ単に本心を言える仲の人がいなかったからかな。

そんなことを思いながら、車の窓から見えるソウルの街を見ていた。

ソジュン「Aちゃんって、何か好きな食べ物ある？今日の夜ご飯は、それにしようと思うんだけど。」

「いえ、特には、、、」

ソジュン「そっか、、、じゃあ、僕が好きな食べ物でもいい？」

「あ、はい。」

あぁ。気を使わせすぎて申し訳ない。

ソジュンさんはなんでこんな私を引き取ったんだろうか、、、

ソジュン「あ、はい。もしもし。え？、、、え！！！！」

「(ビクッ)」

ソジュン「分かった！！すぐ行く！！ごめんね。ちょっと寄るとこできちゃった。」

「全然大丈夫ですよ、、、」

ソジュン「ごめんね！本当は今すぐ家に帰ってAちゃんとたくさん話がしたかったけど、、、」

「いえ、大丈夫です。、、、また、今度話ま、しょう、、、」

ソジュン「え、、、いいの？、、、ありがとう！」

ソジュンさんは、すごく幸せそうに嬉しそうに笑った。

ドクンッ、、、

何故か、胸が締め付けられた。

その笑った顔が、うる覚え程の実の父の顔に似ていたような気がしたから。

この人なら信頼してもいいかも、、、

この人に引き取られて良かったのかも、、、

そう、少しだけ思えた。