歪と ページ2
「ま、そんなほのぼのも歪が妖気を隠さずに僕に話しかけたからなくなっちゃったんだけどねー?」
「それは悪かったと思ってるわよ……」
ハーブティを飲みながらグチグチ文句を言うと、本当に申し訳ないと思っている声が聞こえてきたのでそれ以上文句を言うのはやめる。
歪は【狭間妖怪】という妖怪で、トップクラスの権力と力を持っている妖怪だ。
チビ達は子供だから生存本能が高く、歪の力を感じた瞬間逃げていってしまう。
因みに僕が逃げられていないのは、ショボいから……ではなく、妖気をおさえているからだ。
「妖気を抑える方法くらい覚えてよね……
大妖怪なんだから、まだ下級妖怪にも満たないあの子達が怯えるのは当然でしょ?」
「さすがに人間にしか見えないくらいは持たないわよ。元々専門じゃないのだから」
「あの子達中級妖怪位の妖気には耐えられるように訓練してるんだからそのくらいはしてよ」
ことり、とハーブティをその場において、はぁとためいきをついた。
「腹いせにチビ達に歪の名前が合法ロリだって教えておいたから。
精々土地神の会議とかで歪の名前が合法ロリだってじい様達に覚えられてしまえ」
「誰が合法ロリじゃ!!!」
「僕が生まれた頃にはいたんだから合法ロリで充分だろ!!」
脱兎のごとく駆け出した僕を追って歪が立ち上がるのが気配でわかる。
「こらぁああああ!!こんの悪戯狐っ子おおおお!!待ちなさい!!」
待てと言われて待つバカがいるわけないだろ!!
ぼふんと一尾状態の狐になり、眷属を呼び集める。
ついでに鞍馬山に住んでる口煩い天狗野郎にエマージェンシーを出すと、文句と共に大きな烏がやって来たので背中に乗り、眷属には狭間の警戒をお願いしておいた。
三匹ほど優秀な子達を離し罠を作動させる。
歪は強いためおそらくかわすだろうが、時間稼ぎにはなる。
人間状態になった僕は三つお札を取りだし、ふうっと息を吹き掛ける。
「いでよ、三神結界!」
武道の神須佐之男命、守護の神月読尊、そして我らが慈母天照大神の御力が入っている結界を張る。
倉掃除していたら見つけたのだ。
「ちょバカなんでこんなとこで使ってんのよ!」
「宵越しの金は持たない主義さ!!」
「意味が違う!!狐っ子昔より考えなしになってない!?」
怒られた。
まぁ三神結界はものすごくレア物の札だ。
おそらく昔の僕が手に入れたは良いものの使わず放置したやつだろう。
だって、結界なんて要らないし。
歪達が一緒に戦ってくれるからね。
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ちゃっぴー(プロフ) - エスカルゴさん» ありがとうございます!こちらも載せました! (2019年6月5日 20時) (レス) id: 77bb05bd52 (このIDを非表示/違反報告)
エスカルゴ(プロフ) - ちゃっぴーさん» 勿論です!心配をお掛けしてすみません。もう設定したので全体公開にしました! (2019年6月5日 20時) (レス) id: d6c730a35c (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぴー(プロフ) - エスカルゴさん» 返信ありがとうございます!何かあったのかと不安になってつい聞いてしまいました……すみません。見れるようになったらで良いので派生作品欄に載せてもよろしいでしょうか? (2019年6月5日 19時) (レス) id: 77bb05bd52 (このIDを非表示/違反報告)
エスカルゴ(プロフ) - ちゃっぴーさん» あ、今フォントとかの実験中なだけです。すみませんちょっとあぁ言うの苦手で、色々ぽろぽろこぼしちゃいそうだったので…… (2019年6月5日 19時) (レス) id: d6c730a35c (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぴー(プロフ) - エスカルゴさん» 失礼致します。結香様の過去話が友達申請者のみの観覧となっていますが、何か不都合などありましたか? (2019年6月5日 19時) (レス) id: 77bb05bd52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エスカルゴ | 作成日時:2019年3月29日 11時