#Long_Slow_Distance (ページ47)

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涙が流れて、それで① ページ47

私達はホールツアーを終えて余韻に浸る間もなく
六本木でのリリースイベント

ツアーの時も感じたけど
Wakey-Wakeyの舞台がお気に入り

イントロがイヤモニから聴こえ始めて
ジャニヒョンがムードを作り出す瞬間、
冗談じゃなくて本当に
覚醒するような気持ちになるんだ

コンサートのような熱い声援も良いけど
やっぱりファンミーティングのように
ファンの顔をゆっくり見ながら
色んな話題について話す時間がもっと好き

普段他のメンバー達みたいに
サイン会とかで触れ合えない分なおさら

今日を終えたらしばらくはまた外国への旅
日本に来るのはまた夏のSMTまでお預けかな

そう思うとファン達が本当に恋しくて
一人ひとりにお礼を伝えたいくらいだ

客席が遠くても
ありがとうと気持ちを込めながら
時間を噛み締めるように過ごした

.
.
.

「何か最近大人しいな～？」

日本での全てのスケジュールを終えて
私達は韓国に戻ってきた

ある日、宿舎で会った悠太くんは
疑うような言い方で私に尋ねる

私はその時iPadで絵を描いてたから(笑)

そりゃ静かだけど？って目で見つめ返すと
違うよって言われる

「今じゃなくて、最近ずっと。アメリカ行くの、もう緊張してる？」
「緊張はもちろんしますよ」
「即答(笑)」
「悠太くんしてないんですか？」
「そりゃするわ。英語喋らなきゃいけないし～」

そう
言語の壁が一番あるからそこが心配だ

前に11人で仕事をしに行った時も
楽しさよりも不安の方が大きかった

ジャニヒョンとマーク
ジェヒョンまでいるけど
常に彼らのそばに居られる訳じゃない

もし治安の悪い場所なんかで
迷子になったら最悪だ

「Aさ、アメリカ行ったらどこ歩くにもちゃんと誰かと腕組んでな。何があるか分からんから」
「はい。悠太くんも気をつけてね…何かあったら手繋いだり腕組んだり、荷物守ったりしなくちゃ」
「え？(笑) 俺は手繋ぐ必要なくない？」
「あ、本当？ちょっと言ってみただけ。男の人だって、分からないよ」
「確かになぁ。怖いわぁ」

想像だけでブルブル震える私達(笑)
ちょっと雰囲気を変えたくて、悠太くんに聞きたかったことを聞いてみる

「悠太くん。日本公演お疲れ様でした。楽しめた？」
「楽しかったよ～楽しくないわけないよ。Aもヘチャンも最後参加できて良かったし」
「本当、間に合って良かったです」
『…ありがとな』

たった一言に
色んな思いが乗ってるんだって

その瞳を見たら伝わってくるよ