#Long_Slow_Distance (ページ27)

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Long Slow Distance① ページ27

ここ数ヵ月、思ったように心も体もコントロールが出来なくて、イラついてた
悩みもなさそうに活動するメンバーが羨ましくてつい八つ当りまでしてしまった

本当はそんな訳…無いのに
異国の慣れない環境で活動することの大変さは…私がよく分かってるのに

テヨンヒョンに相談してみようと努力したけれど、結局うまく伝えることが出来なくて、
逆に他のメンバーからも気を遣われちゃった

こーゆー時、これまではどうしてたっけ
と考えると

いつも近くに、どんな些細な変化にでも気付いてくれるドンちゃんが居たから
私から何か言い出した事ってほとんど無いんだなって

弟達が話しやすいのは事実だけど、
ずっと前にテイルヒョンから言われたみたいに
何かあったらすぐマクやドンちゃんに甘えるのは違う

2人だってdreamの活動を抱えているから
負担を増やすわけには行かない

そう思うと…恋しくなるのはウィンウィンだった
私達は特別言葉にしなくても、不思議と考えが伝わったから

ジェヒョンとはまた違う友達

ジェヒョンは少し過保護な所があって
私も常に身構えてしまう

ホテルのふかふかベッドでゴロゴロしながら
ウィンウィンに連絡を入れようとアプリを立ち上げる

アイコンを探して名前を見たら、今度は悩んだ
こんな忙しい時に連絡して…
元々そんなに返事が早い方ではないけど

でも、送るだけなら…良いかな？
あの子も嬉しがるよね？

WayVがデビューして数ヵ月
格好いいパフォーマンスだった
母国語を沢山話す、あの子の姿が新鮮だった

元気？って打ち込んでみて、
しばらく考えて、消して

[元気？活動見てるよ。みんなダンス格好よかった]

[私は]

私はまだ、故郷の舞台に立ててない…

結局、最初の一文だけを送って
アプリを閉じた

スマホを放って目を閉じる

それにしても本当に静かだ
同室のスタッフオンニも朝から忙しそうに打ち合わせで出てしまっているし

同じホテルのどこかの部屋で、メンバー達も最終調整をしてるんだろう

そう気付くと、私もだんだん横になってる気分じゃなくなってきて、マップを開いて近くのジムを検索する

嫌な事を忘れる努力をしよう
そういう時は運動が一番だよ、ヌナ

ドンちゃんがいつもさりげなく言ってくれていたアドバイスを思い出しながら
手早く荷物をバッグに詰めて、スニーカーを履いた