#Long_Slow_Distance (ページ21)

今日:4 hit、昨日:7 hit、合計:22,834 hit

困ったお嬢さん-SIDE：JN ページ21

-SIDE：Johnny

2019年2月末

日本の雑誌の俺達の特集を読んだチャルラは顔をあげてただ一言
「羨ましい」と言った

今日はツアーの合間の短いオフday
ホテルでコンサートの打ち合わせが終わり、
広い部屋にはスタッフさんと数人のメンバーが残っていた

このあとは明後日の朝までフリー

やりたいこと(正確にはゲームとか睡眠とか)がある人は足早に部屋に戻った

ここには俺とチャルラ、マークとドヨン、
ジェヒョンが残ってる

「皆楽しそう…いい写真ばっかりだし。踊らないんだから私も参加しても良かったと思いませんか？」
「まあまあ…コンサート終わったら一緒に美味しいもの食べようね」
JH「VLOGで土産屋行ったら、お前の分も買ってきてやるから」
「ジェヒョンの選ぶお土産とか全然期待できないしぃ」
JH「なんだって？」
DY「おい喧嘩やめろ～」

先日怪我をしてしまったヘチャンと違って、
チャルラの場合は慢性的な怪我
ふたりの復帰のタイミングは一応揃えるらしい

それでも彼女はいつステージに立てる日が来てもいいように極秘で同行していた

ついさっきもらったばかりの先々のスケジュールの紙面をめくりながら、チャルラが拗ねている

「3月にはプロモーションでラジオに出るんだってー？」と頬杖をついて言った
「私だって故郷のラジオに出てみたかったし、皆と一緒に取材受けたいし、そろそろ歌いたいし踊りたい」

チャルラはそう言ってテーブルの脚を蹴る

俺達は顔を見合わせた

普段聞き分けが良すぎるチャルラがこんな風に
ひねくれた態度をするのは珍しい
誰かと喧嘩でもしたのか？というくらい、荒んでる

DY「順調に治れば、3月には復帰してるかもしれないじゃん」
「かも、じゃなくてするの。私は1日でも早くするの」
MK「実際今だってヌナ完治に近いじゃないですか」

マークの励ましにチャルラは目を潤ませる
その顔を見たドヨンが大きく溜め息をついた

DY「泣くな」
「…まだ泣いてないっ」

チャルラはギッとドヨンを睨んで席を立つ

わざと荒立たしく歩いて部屋を出ていくけど、ホテルのふかふか高級カーペットの上で逆に変な歩き方になっていた

MK「あら～ドヨンヒョンがまた…」
DY「なんでオレなんだよー」
「いや…マークの言葉でとどめ刺した感じだった」
JH「誰か追いますか？」

広がるのは沈黙…

DY「いや、ここにいる誰が追っても、他のメンバーに戦犯扱いされて終わりだよ。連絡を待とう」

ドヨンの提案に誰もが無言で賛成をした