forever..... -SIDE:JH ページ16
-SIDE：Jaehyun
【SMが発表 NCT127チャルラ 脚の療養のため歌手活動を一部休止】
その事実を本人に聞くより前に、ネットの記事で知った
きっと会社が意図的にリークしたニュースだろう
記事を読んであいつの連絡先にすぐ電話をかけたけど、通じない
他の誰かと話しているのか…
動画撮影のために一緒にいたジャニヒョンが、俺の青い顔に気付いたのか駆け寄ってくる
JN「おい、ジェヒョナ…！どうしたんだよ？」
「ヒョン、これ見て…」
俺はさっき見た記事を開いてヒョンにスマホを渡す
すると…ヒョンは絶句した
そうだよね、その反応が正しいんだろうけど…
なぜだか俺はどこかで、いつかこうなる日が来るんじゃないかと思ってた
勝手に決断して、勝手にいなくなってしまう日が
JN「仕事を終えたら宿舎に戻って、それから落ち着いて確認しよう」
スタッフさんに事情を説明すると同じように驚いていた
きっと重役にしか知らされていないことだったんだろう
マネヒョンは俺達に黙っていたのかとか、色んな思いが頭を駆け巡る
スマホ開いて見ても、静かすぎるくらいメンバーの誰からも連絡がない
皆、今…何を考えてる？
俺の中にふとある情景が浮かぶ
あの早朝、Aが俺の頬を突きながら言ったあの言葉
"例えばあなたがどんなにどん底にいても、最後には必ず笑えるようになるって信じてる"
彼女は常に俺を許してくれるのに
なぜ俺は、そして俺を含む"世間"は…彼女の決断を解ってやれないのだろうか
仕事を終えて宿舎に戻る
まず会ったのはテイリヒョンだった
TI「お帰り」
いつもと変わった様子はなくて俺は内心焦った
ヒョンはまだ知らないだけ？
それとも、事前に何か知っていたから、落ち着いていられるのか？
「ヒョン…あの」
俺が口ごもった時、こちらを向いた黒目の小さな瞳とかち合って、あっと気が付いてしまう
ヒョンはもうニュースを見てる
TI「あの子なら、自分の部屋にいるよ」
その言葉に、ジャニヒョンが俺の背中をそっと押した
行ってこいと言うように
彼女の部屋の前に立つと、足がすくむようだった
扉の向こうにあいついると分かっていながらも、
不安でしかたがない
「A…」
控えめにノックをして名前を呼ぶ
しばらくして扉が開いた
顔色は良くないけど、いつもと同じAがいる
男所帯に混じるには小さすぎる素足が目に入った
「ジェヒョン……少し話そうか」
Aの方から言ってくれるのが有り難かった
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作者名：F | 作成日時：2019年8月5日 1時
