波乱の幕開け＠SMT2017 ページ1
「チャルラヒョーン！！！」
ある日の朝
あるホテルの一室
大声と共に扉が開いて、スタイリストさん達と飛び込んできたのはウリマンネ
「ヒョンが寝坊するなんて珍しいじゃないですか。そろそろ起き上がって支度しないとですよ」
「ドンちゃん…何度も言わせないで…部屋に、」
「部屋に入るときはノックして返事を待つ！ハイ！『おはようございまーす！』
ドンちゃんは私を包むあたたかな毛布を引っ張りあげた
私の、寝起きの悲鳴が部屋中に響き渡った…
今は思う
寝坊じゃなくて
この時すでに身体が限界を迎えていたって
この日は私、チャルラにとっての日本活動デビューの当日だった
.
.
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『初めまして！永遠にアイドル・チャルラです！今日は日本のファンの皆さんにお会いできて私達みんなとっても嬉しいです。一緒に盛り上がれるパフォーマンスを沢山用意していますので、最後までよろしくお願いします！！』
用意していたコメントなのに、緊張で声が震える
悠太くんと一緒に短いトークタイムの進行をしながら、ファンへ感謝を伝える
他のメンバーも事前に用意した日本語の挨拶をうまく話せて、安心の表情だ
あと私がすべきことは、パフォーマンスでよく見せるだけ
そんな気の緩みがいけなかったのかもしれない
【Cherry Bomb】のパフォーマンス中
ターンをしながら舞台の中心に集合した瞬間
軸にしてる左足から鈍い音がして、嫌な予感がした
近くにいたマクと目が合う
それでも私は最後まで続ける
♪ I’m the biggest hit on this stage.
演出もすさまじく、ポーズを決めた途端に炎が上がった
私達の出番は終わり
暗くなった舞台の上で客席に改めてお辞儀をしてから、控えにいる先輩に挨拶をして
メンバー達と軽くハグをした
マクはハグしようと近づいた私に、怖いくらいの真顔で耳打ちした
「ヌナ、さっき…左足、」
「シッ。マク…お願い。あとの出番が終えたらすぐに治療するから」
私が答えると、マクは絶望的な顔をする
「大丈夫だよ。こういう時って妙に力出たりするじゃん」
「ヌナ、本気で言ってるなら怒るよ」
「ねえ…こんな時にまでヌナって呼ばないで」
まだ誰も気付いていない…と思う
今から先輩たちのショーが続くから
何とか冷やすだけの処置は出来るはず
不満げなマクを置いて立ち去る
若干…ヒョン達の視線を感じた気がするな
ひとまずマネヒョンにだけはメッセージを飛ばしてから、メンバーに続いて控室へと向かった
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作者名：F | 作成日時：2018年8月15日 2時
