［9］ウリジェヒョンとの出会い ページ31
彼とは初めて事務所に来た日に、偶然会った
レコーディングの顔合わせ前に一度手続きをと会社に呼ばれて
今のマネヒョンが たまたま廊下ですれ違ったジェヒョンを呼び止めたんだ
「ジェヒョナ〜。この子今度NCTに加入する予定の子なんだ。喜べ〜！また同い年だぞ」
「へえ！こんにちは〜初めまして…ルキズですか？」
「いや、こう見えて率先力なんだと…どこのチームに行くかはまだ決まってないけどな」
「へえ…」
ジェヒョンは、マネヒョンの後ろで黙っていた私を、じっと見つめて…
もうその時には、女だと見抜いていたかも
今ならそんな気がするから
でもその時は一切詮索せずに
「率先力さん、また会いましょう」ってあの笑顔で微笑んだんだ
しばらくして、私のデビューが決まった
突然「一週間後、このチームのレコーディングに参加してくれ」と言われて
渡されたデモと歌詞
自宅で覚えて来いという
唖然としながら歩いていると、向かいから背の高い男の子が歩いてきた
「あ、率先力さんだ。この前会いましたよね？ジェヒョンです」
そう言ってニコニコ笑うの
その感覚がよく分からなくて、無愛想に返した気がする
「その感じだとデビュー決まったんですね？おめでとうございます」
「あ、ええ…ありがとうございます。あ、このチームなんですけど…ご存じですか？」
「あー(笑)ご存知です。俺がいるチームです、これ」
私達の馴れ初めは、こんなにも気まずい
練習に参加するようになってからは
同い年、さらに同じボーカルLineで余計に距離は縮まった
だけどどこか心の距離があった
中途半端に出会ってしまっていたからかな
ある日のダンス練習後
着替えのために別室を借りていた
扉を出ると、すぐ近くにジェヒョンがいて驚いたんだ
すごく気まずかった
今だったら、顔を合わせただけで笑い飛ばせるけど…
「この部屋、使うつもりだった？待たせてごめんなさい」
「違うよ(笑)I'm CCTV」
「え？」
「防犯カメラ…って言葉知らないか(笑)」
この時は言葉が伝わらなかったけど
同い年で、意地悪で、私の悪友で、
いつもはチームの中で穏やかに笑っているけど時々自信家が顔を出す
勝負となると負けん気が強い
普段はドヨンヒョン以上に私を甘やかす
でも…どこか私を受け入れ切れてないような気もするんだ
守ってくれる、んだけど…何か、いつも不思議な…
ウィンウィンと私、ジェヒョン
同い年の3人
決して変わることのない友情
それだけは事実
たとえ、どこにいても
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作者名：F | 作成日時：2018年5月25日 3時
