少女Aの日常 in立海 (ページ15)

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第１４話　　あくび出ちゃうよ。ページ15

どんなに避けても、やっぱり呼び出しからは逃れられないようで。

「あの、Aちゃん…。先輩が呼んでるよ…」

心配そうに声をかけてきたクラスメート。
なんだか要らぬ心配をかけてしまって申し訳ない。
私は彼女を元気づけるように、無理やり笑顔を作った。
しかしそれが強がっているように見えたらしく、逆にまた心配された。もう私笑わない。

そして連れて行かれた先は、やっぱり体育館裏。

「あんた、調子乗んないでよ？」

私を連れ出した三人のギャルのお姉さん達。
開口一番これだ。勘弁してくれ、ほんとに。
そりゃ全然大丈夫だし、ぼこぼこにされるなんて有り得ないんだけど、やっぱり限りなくめんどくさいっていうか。
あくびとかも出ちゃうわけだよ。

「あんた、馬鹿にしてんの!?」

「普通こんな時にあくびとかする!?」

「…あ、すいません。最近寝不足で」

「それでも普通はしないわよ！」

うん、まぁそうだろうな。
ですよねー、なんて話を合わせたら、余計に怒らせてしまった。何故。

「テニス部があんたのこと、好きだとでも思ってるの！？」

「あんた、本当は嫌われてんだからね！」

「…あ、そうなんですか」

「「「え？」」」

急に声のトーンが上がった私に、驚きを隠せない様子のギャルさん達。
なんだ、私嫌われてたんだ、よかった。
ていうか嫌いなら話しかけなきゃいいのに、あの人達馬鹿なのか。

いやでもよかった、安心した。
それなら本当にマネージャーにしたりしないよね。うん。
私は嬉々として言った。

「向こうが私を嫌ってるなら、私は絶対に関わったりしませんから。ご安心ください」

あまりにも嬉しそうだったのか、彼女たちには不思議な顔をされてしまった。
しかし安心したらしく、「また話しかけたりしたらタダじゃ済まないからね」という捨て台詞と共に帰って行った。

ていうか、私から話しかけたことなんて一度もないんだけど。