お隣のちょっと変わった夫婦の話 (ページ45)

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緊張の時間２ページ45

「俺のパートナー」として紹介してくれたことが本当に嬉しくて

それでも初対面のお母様を目の前に顔には出せなかった

渾身のビーフシチューを「美味しい」と言ってもらえ

また笑った顔がどことなく翔さんに似ていたから、それも嬉しかった

そして翔さんのお母様はよく話す人だった

「年齢は？どこにお勤めされてるの？年収を聞いてもいいかしら」

S「ちょっと母さん…」

J「いいよ、平気。歳は…」

聞かれることも世間一般的におかしくないことで

隠すことでもない

逆に「結婚の時の挨拶ってこんな感じなのかな」と嬉しくもある

「ご家族は翔のことは知ってるの？」

J「先日、一緒に食事をしました」

「あら。ずるい」

S「ずるいってなんだよ…」

そして結構お茶目なお母様だということもわかった

食事を終えて、コーヒーと頂いたチョコを皿にのせて

「で、これからどうするの？」

さっきまでの笑顔が消え、お母様の職業である「先生」の顔になる

S「これからも潤と生きていく」

「…松本さんはそれでいいの？」

J「はい、僕の両親にもそう言ってあります」

「そう」

お母様は少し考えるような顔をしてコーヒーを飲んで

「あら、美味しい」

S「豆にもこだわってるから」

翔さんがそう言うと

「色々とこだわる男は大変よ」とまた笑った

、