憧れ ページ10
Side green
「うん、ほんでこれ入れて?焦がさんように混ぜてな?」
「はい!」
俺ん家で、一生懸命鍋に向き合ってるAを見てると頰が緩む。
「料理できるようになりたい!」からはじまって
「たつ教えて〜」ってなって
ガッツポーズの俺。
「これアクやろ?これとらなあかんやつやろ?」
「そうそう、優しくな?」
「ん…」
…やってな?!金髪にしてもピアスにしても、俺も関係してるのに見事スルーやで?!
あのあと、腹筋割る!いうて村上くんと筋トレしたり(抱き心地悪なるから途中でやめさせた)
亮ちゃんに見せられた洋画にどっぷりハマって、最近じゃずうっと!二人で映画みてるし(たまにドヤ顔で英語話すんめっちゃウザい)
…あれ、俺は?ってなるやんか。
「すごい今更なんやけど、いちょう切りとか短冊切りってさ、」
「おん」
「…結果オーライみたいなとこあるやんね?」
「ちょっと何したん?!変な形したやろ!」
「してないしてない!ちょっといびつなだけ!」
「罰として俺にお酌してくださーい」
「ふふ、どうぞ〜」
普段から、仕事終わる時間おんなじときとか「たつのご飯たべたい!」言うて、一緒に飯食うたりするんやけど
「私ってばやればできるやーん!」
て、鼻歌歌いながら隣で鍋混ぜるん、可愛いから悪ないなあ、って思う。
「上手やろ?」
「おん、上手上手」
「んふふ、お腹へったあ」
むしろこいつがマスコットかなんかやったら、ずーっと持ち歩くのになあ。なってくれへんやろか、俺のマスコット。
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作者名:petrichor | 作成日時:2020年4月10日 13時