【妖怪ウォッチ】シャーマン少女と本家大将大ガマさん。part４

静かなる日常……がくると思っていたのか？ ページ6

「幽霊対決？何それ？」

「え？なんか、トシエがまた変な噂信じちゃってー。校庭にある国旗のポールんところに幽霊が出るって！ほんとっくだらないよね？幽霊なんているわけないし」

マキがそこまで言ったところで、フミカちゃんはそわそわとしだした。
眉を寄せて、なにかに怯えているようにも見える。私がどうしたの？と聞けば
フミカちゃんはゆっくりと口を開いた。

「…私、その噂の幽霊見ちゃったんだよね」

「「……へ？」」

フミカちゃんの言葉に、マキと私の間抜けな声がハモる。
フミカちゃんの話によると、放課後ポール付近にゆらゆら揺れる黒い人影を見たそうだ。

「怖くて逃げちゃったんだけど…。私昔からちょっと霊感が強い方で、気配とか見えちゃったりとかしてたんだけど」

初耳だ。ということは、フミカちゃんには見えているのか？と私は竜巻旋風脚によって気絶し、床に突っ伏したままのヘンテコ男に視線を向ける。

「え！？じゃあフミカは幽霊信じる派！？」

「信じるっていうか…。うーん。怖いから見間違いって思うようにしてるんだけどね。…因みにさっきからAちゃんの後ろにぼんやりしたモヤだけど見えてたっていうか…。まぁ今は見えないんだけどね」

この子見えてますよ。奥さん。
私はダラダラと嫌な汗が止まらない。
まさかのフミカちゃんが霊感持ちとは……。
私は気づかれないよう、足でヘンテコ男の屍を端に寄せた。

「じゃあさ！フミカも来なよ！幽霊対決！」

「え？で、でも」

「大丈夫！みんな居るし！それに、幽霊が出てこなければフミカも、あれは見間違いだったって思えるでしょ！？」

「う、うん、まぁ」

「よっし決定！！！」

マキの高らかな声で、屍処理に追われていた私はハッと我に返った。
なんか、聞いてないうちに色々決まってしまったようだ。


「はぁ」

「どうした？ため息なんかついて。幸せが逃げんぞ」

「うるさいわね。」

結局。６時に校庭に集合することになった私達。…ぶっちゃけ気が進まない。
居間においてあった煎餅を一つ手に取り、バリッと噛み砕きため息をひとつ。
テレビをつければワイドショーの真っ最中で、全く興味が無い芸能人の結婚報道を見つつ
またため息をひとつ。

「あのフミカって子。見えるみてぇだな」

「そうらしいわ……ってあんた聞いてたの！？死んでたんじゃないの！？」

「勝手に殺すなよ。聞いてたっちゃ聞いてたが、それ以前に俺の方チラチラ見てたからな！あの子」

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