蜘蛛の窖 ページ28
「うぇ。なんだいこの窖は？ジメジメして気持ち悪い。君達はこんなところを静養所にしてたのかい？」
「煩いぞキュウビ」
ピチョンと水滴が滴る窖は、湿気に満ち
お世辞にも居心地の良い場所とは言えない。
地面もボコボコで、水滴が溜まった水溜りのせいで、なんともいえない土臭さが鼻をつく。
その窖を、狐が灯した狐火を頼りに進んでいった。
なんて便利な狐なんだろう。
1家に一台あれば、照明器具要らないな。
「あーヤダヤダ。君は蛇だから湿ってるところがいいんだろうけど、僕には理解しかねるね」
「少し黙れないのか？」
狐とマフラーは仲があまりよろしくないらしく、ブツブツと喧嘩を始める。
それを見たヘンテコ男は、お前ら相変わらず仲わりぃなぁ。なんて、間の抜けた声で言っていた。
しばらくすると、顔にヴァッサ！と何かを被る。それが蜘蛛の巣であることはすぐに分かったことで私は短く悲鳴を上げた。
「どうしたA！大丈夫か！？」
「な、なんでもないわよ！」
ヘンテコ男に、虫が苦手。なんてバレたら馬鹿にされるに違いない。
狐火に浮き彫りになる無数の蜘蛛の巣を見て、身震いしたがそれを悟られないよう私は必死だった。
「着きました」
蜘蛛の巣地獄をしばらく進んだところで、マフラーが声を上げる。
狐火が照らし出したそこには、タランチュラの何倍かある大きさの
蜘蛛。
それが岩肌にくっついていた。
ばっかでかい蜘蛛。見ただけで口から泡吹きそうだ。
そんな私をよそに、ヘンテコ男は蜘蛛を指さし
あれが土蜘蛛か！？リアルスパイダーマンじゃねーか！！
などと爆笑していた。
黙れ。
「んじゃ早速。Aよろしく頼むぜ」
「え！？」
そうだ。触んなきゃいけないんだった！！
私は今、マジで気絶しそうだ。
変な汗がとまんないし、変な震えも止まんない。ガクブルってこーいう状態のことを言うんだと思う。
「どーした？...すげぇ汗だな」
「おっふ！？あ、あちゅいのよ！」
「...あちゅい？」
咄嗟に出た言葉は噛み噛みだった。何があちゅいだ。馬鹿か私は。
とりあえず震える足を進める。岩肌の蜘蛛の面前まで来れば、足のつま先からぶるりと震えが全身に走ってゴクリと生唾を飲み込む。
ちょんって触ればOKよ。ちょんって...
とふるふる指先を近づける。が、一歩が踏み出せない。
その時だ。ヘンテコに腕をガッと掴まれた。
「何やってんだよ、ほら」
心の準備が整ってない私の腕が蜘蛛に向かって引かれる。
アッーってなった。
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ぼん(プロフ) - よもぎたん(´ω｀*/)さん» こんばんわ！ありがとうございます！お名前変えたんですね^^*もしかして前もコメント下さったよもぎたんさんだったのですか！？←違ったらすみませんッカッパー回やっとこ見れました！俺のことディスってんの？でキュン玉持ってかれてしまいましたよ(*´Д`*)ｵﾁﾂｹ (2015年12月2日 2時) (
レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - ナッツ@まだ新年じゃないけど頭の中はHappy Newyearさん» こんばんわ^^*ありがとうございますー！そうなんです^^;私自身続くのか！と驚いていまして←妄想小説がここまで続けられるのも皆様のおかげだと思ってます！過去編もよろしくお願いしますm(_ _)m (2015年12月2日 2時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎたん(´ω｀*/) - 続編おめでとうございますっ！元ノアです！名前変更しました！(^_^)/これからも頑張って下さいね！あ、あと次のへんじの時にカッパーの回見れたか教えて下さい!! (2015年12月1日 19時) (レス) id: 594dce396d (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ@まだ新年じゃないけど頭の中はHappy Newyear - 続編おめでとうございます！このシリーズ長くなりそうですね、part4ができた時コメしそびれました(^^|||それでは過去編頑張ってください!!!(*´∀`)ﾉｼ (2015年12月1日 17時) (レス) id: b77eab5f4a (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - ロキさん» こんにちわ！はじめまして^^*コメントありがとうございます！過去編頑張って更新して参りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2015年12月1日 17時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぼん | 作成日時：2015年11月7日 1時
