修行そのいち。呪詛返し-撃- ページ12
「ガマ公にちょいと手伝ってもらうかの。」
「俺に?何すりゃいいんだ?」
「うむ。ワシに攻撃してみぃ」
「…………は?」
「ワシが今から実演して見せる。よう見ておけA」
どうやらジジィが呪詛返しのお手本を見せてくれるらしい。いや結構です。なんて言ったらお仕置き卒塔婆ちゃんの餌食になるので止めておいた。
ジジィは、まるで武闘家のように構える。
ヘンテコ男も困惑しつつ構えた。
まぁ、一種のエンターテインメントショーとしては面白そうだ。
「さぁ来いガマ公ッ」
「わ、分かったよ……」
ヘンテコ男が、初めてジジィと対峙した時放った技である大滝の術とやらをジジィに仕掛けた。
コポコポと水が集まり、それはジジィのめがけて滝のように降り注ぐ。
ジジィは自分の頭上から襲い来るその大滝を睨むと、フンッと掌を掲げた。
するとバシャアッと音を立てながらその水流がすんでのところで動きを止める。
「これが呪詛返し-守-と呼ばれるものじゃ。そして、これにワシの霊力を込め……放つ!!」
ジジィがそう言ったのと同時に、ゴボゴボと音を立てジジィの頭上で止まっている水が生き物のように形を変えた。
「ガマ公避けるのじゃぞ?……破ァ!!!」
ジジィ十八番の掛け声である、破ァ!が響き渡るのと同時に
本来ヘンテコ男が放ったはずの水が、奴を襲う。
ヘンテコ男はそれを避けると、ド派手に水が着弾した地面に視線を向ける。
プスプスと蒸気を上げ、凹む地面に目を見開いた。
「これが呪詛返し-撃-。つまり、相手が放った呪詛に、自分の霊力を上乗せさせ、倍返しにする。主に半沢直樹が得意とする技じゃ」
半沢直樹はこんな事しない。と突っ込みつつも、確かにこれはスゲェと思ってしまう。
「というわけじゃ!わかったじゃろ?Aやってみぃ。ガマ公、さっきの術をAに頼むぞ」
「……ファッ!?」
ジジィはサラリととんでもない事を言い出した。何言ってんだこの人外キチジジィ!!
流石のヘンテコ男も、それはちょっと…と引き気味である。
「じ、爺さん。そりゃあちょっと無理な」
「ガマ公よ。ワシとてAにこんな辛い修行なんぞさせたくない。だが!それもこれもAの為なのじゃ。かわゆい、かわゆいAの為、鬼になる時も必要なのじゃ!!ガマ公!お主もAを思う1人だと言うならば、鬼となり術を放たんかい!!」
「……くっ、わかったぜ!爺さん!!」
わかったぜ!じゃねーーよ!!!分かるな!ヴァカかテメェら!!!
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八神はやて - ジョジョが入っている! (2018年6月29日 18時) (レス) id: 9488902e63 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - 絵が素敵です!ずーーっとm思わず見とれてしまうほど・・・ (2016年2月26日 21時) (レス) id: 818f8c7f60 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こたつさん!こんばんわ^^*お祝いのお言葉ありがとうございます(*´ω`*)続編も頑張って更新するのでよろしくお願い致しますm(_ _)m (2015年11月8日 2時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - こんばんは!出遅れてしまいました…続編おめでとうございます!またまた仕事が早いですね!これからも頑張ってください! (2015年11月8日 0時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - すうな@不登校になりたいロリショタコンですさん» すうなさん!こんばんわー!ホラー苦手なのですねっ(><)実は私も、ホラーが苦手だったりしますw漫画のホラー系は平気ですが、実写映画は見れません←続きを楽しみにしてくださって有り難うございます!今続編製作中です^^*これからもよろしくお願いします! (2015年11月6日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぼん | 作成日時:2015年10月11日 3時