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【ノルソル過去編】善良な悪人達の話 ページ4

聖道を宮殿の方角へ進むと、宮殿をバックに広場が現れる。
その広場は主に…公開処刑の場として使われていた。

ノルカとソルカが見たものは、広場に張り巡らされる鉄製の囲い。
そして我先にとその囲いの向こう側を見ようとする貴族たちの郡勢だった。

貴族たちの顔は、まるで見世物を楽しむかのような表情。
しかしそれはあながち間違いではなく、犇めく貴族たちの間を縫うように歩く商人が物を売り歩いている。

「さぁさぁ。生か死か!!どちらに賭ける!!」

「私は生に100万程賭けようかしら」

「それじゃあワシは死に200万程賭けよう」

「ハイ毎度ありぃーー!!」

その中には、賭博札屋の姿もあり。暇を持て余した貴族相手に札を売り捌いていた。
ノルカとソルカの目に映るのは、貴族たちからしたら端金なのだろう飛び交う大金と…。
皆が皆宴を楽しむようなその様そのもの。

「おい!!おっさん!!何してんだよ!!」

「ああん?なんだい坊ちゃん」

ノルカはたまらず札屋を捕まえ声を張り上げる。気だるそうに振り返った札屋の手には先程の売上であろう大金が握られていた。

「何してんだって聞いてんだよ!!!」

「見ての通り商売してるんだよ。今日は久しぶりの稼ぎ時だからなぁ。へへ!公開処刑様々よ!!」

「……こうかい、しょけい?」

ノルカは、その言葉に目を見開いて力なく掴んでいた札屋の服を離す。
札屋は、怪訝そうに眉を寄せ服のシワを払うように着直した。

「坊ちゃん達も賭けるかい?罪人が生き延びて無罪を勝ち取るか……それとも死んじまうか。札は1口100から買えるよ?」

ニィと笑った札屋を、ノルカはギリっと奥歯を噛み締め睨みあげる。
その時だった。周りのざわめきがより一層大きくなる。
札屋の、おっ、始まったなぁ!という声にノルカとソルカはハッとして札屋を押しのけ地を蹴った。

まさか。まさか、まさか、まさか。

ガチガチと奥歯が鳴る。それは焦りと恐怖から来る生理的なものだった。

ノルカとソルカは犇めく郡勢を掻き分けて、前へ前へと進んでゆく。

がしゃん!と鉄柵に縋るようにしてたどり着いた二人の視界の先。
そこには鉄柵の向こう側がよく見えた。

用意された四頭程の馬。そして大きな剣を携え顔を隠すように鎧を来た処刑人。

そして、軍人に連れられヨタヨタとその囲いの中へと歩いてゆく



父の姿。


ノルカとソルカは鉄柵の向こう側のその光景に、瞬きも忘れ。ヒュッと小さく喉を鳴らし呼吸する。

【ノルソル過去編】善良な悪人達の話※微グロ注意→←【ノルソル過去編】善良な悪人達の話



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story101(プロフ) - はい!ぼんさんの作品、正座待機でお待ちしております。 (2016年12月25日 22時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - story101さん» こんばんわ!お久しぶりです^^*更新停滞申し訳ございません(><)ふぉお!そう言って頂けると喜びの舞を披露しちゃいますよ!!←怖い有難うございます!これからもよろしくお願いします(。_。*) (2016年12月25日 22時) (レス) id: c56038631b (このIDを非表示/違反報告)
story101(プロフ) - こんばんはまっくろワッサンです。私エンマ大王。特、にぼんさんの作品のエンマ大王の大ファンです。面白いのひと言に尽きるというか (2016年12月25日 21時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - ぼんさん» いえいえ、それほどでも(照)(((はい!もちろんです!応援してます!! (2016年10月29日 0時) (レス) id: a285e02c29 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こんばんわ!おおっ!流石こたつさん^^*仕事が早いでウィス・:*+.(( °ω° ))/.:+読み返して下さってありがとうございますー!これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年10月28日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぼん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年6月5日 4時

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