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(私side)
私にはママの記憶も、幼い頃の記憶も、無い
でも
私「おかぁーさーん、おかぁーさーんん」
むせ返るような草いきれの中
いきなりいなくなったママのことを泣きながら呼んでいた、気がする
気が付けば夕暮れだった
私「ぅう、えっぐ、ゔゔぅ、ままぁ」
ママの記憶なんて、ひとつもないのに
頼りなく尻尾と耳を垂れ下げて、急に、昼前にいなくなったママを探していた、気がする
ずっと、聞きたかった
小百合が顔を綻ばせてママの小さいころの話をするとき、私は置いてけぼりを食らったような気持ちになった
ねえ、どうして、私を置いていったの
ずっと聞きたかった。
夕日はもう沈みかけていて
辺りから紫色の闇が物陰から染み出していた
「ひっ」
目を見開く
目の前には、真っ黒な少女の姿があった
「やめてっ、来ないで！！」
爛々と光る黄色の目がこちらを見下ろす
【違ウ、私ハ】
尻餅をつきながら後ずさる私を見るその目が、悲しそうに歪む
真っ黒な手とその鋭い爪が目の前に迫ってきて、私は絶叫する
『大丈夫、だいじょうぶ、A』
ふっ、と影が消えて、後ろから誰かに抱きしめられた
呆然とする私を、後ろから回された白い腕が強く抱きしめて、私の心の何かが激しく揺れる
『ごめんねぇ、A、』
その優しそうな声が、震えていた
(泣いてる)
後ろに振り返ってはいけないような気がした。
「どうして、私のこと、ずっと、ずっと、私待ってたのに、」
意味もなく叫ぶと、熱い涙がぶわりと溢れ出る
『A、覚えておいて。あなたの力がきっと、守るから』
ごめんね、という呟きと共に、腕が外される
(待って、行かないで！！)
急いで振り返っても、もう姿は見えなかった
涙が、まだ頰から伝って落ちていっていた
【ダイジョウブ、モウ、暴レタリシナイ、守ルッテ、結ト約束シタカラ。ダカラモウ、泣カナイデ】
隣を見ると、黒い少女がこちらを見ていた
【ゴメンナサイ】
彼女は私を抱きしめると、私の身体の中に入っていく
前は怖かった個性の声なのに、今は全然怖くなかった
(涙？)
彼女の瞳が涙に濡れていたのに気付いた時、いきなり強烈な睡魔が私を覆って、私は気を失うように倒れた
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坊(プロフ) - s_str05さん！コメント返信遅れてすみません！ごめんなさい！！語尾ガバガバですよね！処女作なのと、研究不足もあって口調が崩壊してますよね。以後気を付けますね！ (2023年2月6日 19時) (
レス) id: 21c7eba3fd (このIDを非表示/違反報告)
s_str05(プロフ) - 八百万とホークスの喋り方が違うのが凄い気になりました。ホークスは福岡の方なので大阪弁は使わないと思います。 (2022年6月26日 4時) (レス) @page4 id: 022a3fee59 (このIDを非表示/違反報告)
坊(プロフ) - 玲さんコメントありがとうございます！ごめんなさい😭😭！！狗駒(いぬごま)って読みます！！設定のところにも書いておきますね！ (2022年5月3日 12時) (レス) id: c8f34cf96f (このIDを非表示/違反報告)
玲 - すみません。苗字が読めません，，，教えてくださいぃぃ！ (2022年5月3日 9時) (レス) @page2 id: 1f7f94d054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：坊 | 作成日時：2021年2月25日 23時
