愛がなんだ (ページ10)

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友達の妹 -Ruki- ページ10

　
　
「じゃあ、よろしくな瑠姫！」

「はいはい。お邪魔しました」

「純喜くん、今日はありがとう」

「ええよ！また分からないとこあったら聞いてな！あ、来週の食事会はAの好きなハンバーグのお店やって！楽しみやな！！」

「うん、またお願いします！ほんと？楽しみ！」

「じゃあまた来週！瑠姫はまた明日な！」

純喜は俺たちが見えなくなるまで
ずっと玄関で手を振っていた

帰る方向が同じだったので
成り行きで送っていくことになり
友達の妹と2人並んで道を歩く

クラスメイトでもなく、
部活のマネージャーでもない女の子と歩くのは
なんだか不思議な気持ちになった

「ハンバーグ好きなの？」

「はい！私の大好物です」

「実は俺もハンバーグ好きなんだよね」

「そうなんですか？奇遇ですね！」

「俺たちの高校の近くに古い洋食屋さんがあって、そこのハンバーグがめちゃくちゃ美味いの。まじで食べて欲しい」

「ハンバーグ好きが言うなら間違いないですね！！食べてみたい…」

「俺たちの高校目指してるんでしょ？入学したらいつでも食べれるよ」

「はい！まだ確実に合格ラインに達してないんで、入学できるかはあやしいんですけど、純喜くんに教えてもらうようになってからやっと手が届きそうって感じです」

「俺も勉強得意じゃないんだよね」

「でも、あの高校に入れたことだけでもすごいじゃないですか」

「俺、サッカーで推薦入学だから学力は関係ないんだよ笑」

「そうなんですか？それならまた共通点が増えましたね笑」

そう言って控えめに笑ったAちゃん

「もしAちゃんが入学できたら、ハンバーグ食べてお祝いしようよ」

「…白岩さんの奢りで？笑」

「しょうがないね、そうしようか」

「やった。もっと頑張る理由ができました！」

「あの家の子になったら散々高級ハンバーグが食べれると思うけどね」

「高級レストランで食べるとテーブルマナーに気を遣って満足するまで食べられないんです」

「あいつもテーブルマナーとかやってんの？」

「知らないんですか？白岩さん。純喜くん、テーブルマナー完璧ですよ笑」

「意外だな笑」

「そうなんです。純喜くんって色んな面があって、一緒にいてすごく楽しいんです」

さっきとは違い屈託のない笑顔

やっぱり、俺の言葉は間違っていなかったと思う

関係が変わるとすれば
純喜が先か、妹が先か

　
　