恋を初めて知りました3【ヴィランズ手下】

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【マルフィside】





色々あったが、最後までリクルーティングを見終えた


『結局、他の人にはバレなかったね』

マル「言っただろう？バレないって」

『ジョーにはバレたよ』

マル「ジョーにはバレるだろうと思っていたよ」

『なんでそれを先に言わないの！』




言ったらAはきっと行かないって言うだろ？


という言葉は飲み込んで何も言わずただ笑いかけると、
Aは口を尖らせた





怒った顔も可愛らしい






マル「それじゃあ、パーク内を周って帰ろうか」

『そうしよっか』






歩きながらAと話している時間はとても楽しかった


あまりにも楽しくて、普段は自分のことなんて話さないのに気づいたら色々話していた


まあAになら話してもいいかな






途中カラスを見たAがふと何かを思い出したかのように話し始めた


『そういえば昔、マルフィそっくりな綺麗な鴉に会ったことあるよ』

マル「...え？」





思いもよらない言葉に驚きを隠せなかった



まさか...






『海の中を泳いでたら目の前に沈んでいく鴉が見えて、慌てて水面に上げたら傷だらけでさ
なんか見捨てられなくて助けたんだ』

マル「そうか...」

『その後、勝手なことするなってモルガナ様に怒られちゃって、そんなことで怒らなくたっていいのにね』





私だと気がついてないだけで
Aは覚えていてくれたんだね



こんなに嬉しいことがあるのか


私の心は満たされていくような感覚だった






『マルフィどうしたの？
...私なんか変なこと言っちゃった？』

マル「いや違うんだ、気にしないでくれ」




だが、今はまだ明かすべきじゃない




『それならいいんだけど...』

マル「その鴉とは一度しか会ってないのかい？」

『そうなんだよね...
だから心配でさ、無事かなって』

マル「リクルーティングが終わったら、私がその鴉を探してみるよ」





ジョーと結ばれた時、本当のことを打ち明けよう





『ほんと？ありがとう！
もし見つけたらよろしく言っといて
まぁあっちが覚えてるからわからないけど』

マル「大丈夫、きっと覚えているさ」





それにこれからもずっと忘れることはないよ


ありがとう、A

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