嘘つきヒーロー名取さん 2【轟焦凍】 (ページ47)

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恋(5) ページ47

轟side

今日、俺はAに告白……した。

なんでこのタイミングでって思うかもしれないけど…。

不安だったんだ。

Aはどうやら敵と知り合いみたいで、仲良く話してた。さん付けもしてたし余程尊敬でもしているのだろうか。

…その場を見た瞬間、嫌な気持ちになった。

なんでかはすぐにわかった。

"嫉妬"だ。

なんとも醜い感情。

でも俺は綺麗だとも思う。

俺が思いをぶつけるとあいつは顔を真っ赤にして逃げた。

振られたか、と思ったが妙だと感じた。

Aだったら…もし、振るつもりなら、こんな動揺して逃げたりはしないだろう。

へらへら笑って誤魔化すか…嘘をつくか…。

まぁ、とにかく俺は諦めるに諦めきれなかった。

そしてそんなモヤモヤな気持ちを胸の中に溜め込みながら…気づいたら帰る時間。

帰ろう。

そう思って立ち上がった。

A「待ってよかき氷。」

！懐かしいその呼び方に、腕をつかんだ犯人がわかった。

Aだった。

アイツは自分の家に俺を連れてきた。腕を引っ張ったまま。

両親はいないと言っていたが…もう俺は知っている。

盗み聞きしてしまっていたこと…結局バレたけどAは忘れたのか…？？

そして通されたAの部屋。

単刀直入に言われた、

名取Aの気持ち。

A「苦しい。…轟を見てると苦しくなるよ。…胸のあたりがきゅってなって…それに轟といるのも楽しいし…キスされた時はドキドキした。こんなに感情の制御が効かなかったのは…轟がハジメテ。」

…！？

この反応って…。

A「…まぁ、そこまでなら…恋って言われても納得できるし、それに轟なら、いいって思った。……でもね、なんでか轟が他の子達と一緒に楽しそうにしてるのを見ると……なんていうか、一言で言えば…"嫌"なんだ…。……おかしいでしょう？本当は喜ぶべきなのに。好きな人が幸せそうにしてるのを見て嫌になるなんて………だから、多分私のこれは恋、じゃないっていうのが見解。」

……これでピン、と来た。

こいつは恋、についての知識が足りない。

でも、よかった────────

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果たして…！？