愛しい僕の奥様 (ページ32)

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惹かれる３ページ32

結局、店の店員が割れたグラスを引き受けて

その場にいたAを、そこからどかした

僕は何も出来ないまま

ワイン色に染まってしまった白いブラウスを着たAは

友達と帰って行ってしまった

友『なんであの子ここに来たの？』

JJ『俺が、呼んだ』

友『そうなの？なんで？』

JJ『あぁ・・・それは』

友『あぁ、そっか(笑)二度と来れないようにからかったってことでしょ？』

JJ『っ・・・』

友『なんだぁ～、それ分かってたら俺も手伝ってあげたのになぁ～』

JJ『そうじゃなくて、俺は…』

友『ははっ(笑)最後なんか泣きそうだったね？良かったじゃん！』

JJ『・・・。』

俺は一体彼女をどうしてここに呼んだのだろう

確かに友達が言うように、少しからかってやるつもりだった

でも・・・

”ジェジュンさんが笑ってるのを見られただけで幸せだって泣くんですよ”

彼女の友達が言った言葉が、頭の中をぐるぐると回っていた

きっと、色々なことがあったここ数年

彼女は僕らと共に笑い泣き悔しい思いをして

ずっと応援をしてくれたのだろう

だから、そんな僕の事をちゃんと分かってくれている彼女だから

僕の笑っている所を見て泣いたのかもしれない

計算なんて・・・

そんな器用な人じゃないって、今日分かった

不器用だけど、真っ直ぐに生きている

そんな彼女を僕は

からかってやろうなんて…ここに呼び出した

皆のいる前で素っ気ない態度を取って

それを見ていた友人は皆、僕が彼女を迷惑だと思っていると感じ取ったに違いない

彼女はただ、純粋に僕を応援してくれていたファンなのに

そんな大事なファンに、僕は酷いことをしてしまった

云いようのない後悔が僕を襲った

謝らなくちゃ

翌日、僕は彼女の親戚の淳平に電話をかけて

Aの携帯の番号を教えてもらった

『…もしもし？』

JJ『もしもし？Aさん、ですかぁ？』

『…？』

JJ『ジェジュンです』

『っ！？』

どうにか彼女が韓国にいる間に謝りたかった僕は

淳平に教わった彼女の携帯番号に電話をかけた

電話の向こうの彼女は、見なくてもわかるほどに驚いた様子で

僕の言葉に返事をするのもやっとのような感じだった

JJ『あの…昨日は、ごめんなさい』

そう謝った僕にAは

『そっ！そんなっ！呼んで頂いてありがとうございましたっ！
一生の記念になりました//

これからもずっと応援しますね//えへへ//』

そう、優しく笑った