木兎の弟は稲荷崎のリベロ２ (ページ35)

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試合開始２ページ35

烏野のサーブになると
稲荷崎応援団からブーイングが始まった。

自チームのサーバーには、静寂と集中を
相手にはけん騒と動揺を

稲荷崎応援団の援護射撃が始まった。

アナウンサー
「両校強気のサーブで早くも流れの取り合いが始まっています！
今回の試合の注目はやはり＿＿
高校№１セッターの呼び名の高い稲荷崎の宮侑でしょうか？」

解説者
「そうですね。
　それと今回は、烏野のセッターにも注目したいですね」

アナウンサー
「烏野高校影山飛雄
　こちらもユース候補になっている有望な選手です！
　まさに東西セッター対決！」

解説者
「それとリベロの木兎A
　同じく彼もユース候補です。」

翔陽が走り込んで来て、高く跳び上がった。

倫太郎とアランさんが咄嗟にブロックに入るが
間に合いそうにない。

決められると思った瞬間＿＿＿＿＿

ボールは翔陽の手には当たらず、
放物線を描いて烏野のコートへ落ちた。

「…ん？」

何が起きたんだ？

コートに居る稲荷崎メンバーも烏野メンバーもポカーンとした。

ピッ＿＿＿！

”打つの忘れた！”と翔陽は両手で顔を隠し

飛雄は、”同時にやれねぇならやるなボケエ！！”と怒鳴っていた。

アラン「打つの忘れたって言うた？」

角名「言いましたね。」

侑「(こいつ。今までのジャンプがマックスやなかったんか？)」

治「俺ら相手に”実験”ぶっ込んできよったんか？」

「ハハ。いいじゃん面白い。」

侑「飛雄君も我が道を行くタイプやと思たけど…
　こっちも大概やな。」

この試合楽しめそう。