木兎の弟は稲荷崎のリベロ２ (ページ18)

今日:42 hit、昨日:23 hit、合計:207,076 hit

昔話ページ18

2人で黙々とボールを拭いていた。

治は、まだ一人でやってんのかな…

北「二人でやるから、いつもより早いな。
　治が気になってAは、残ってんのやろ？」

「…はい。治が泣きそうな顔してたんで」

北「俺もあの顔見て、声かけられへんかった。」

俺も治と同じようなことがあった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

中学時代

中学2年生のときの練習試合

光太郎のスパイクはガンガン決まるのに
俺のスパイクは、ブロックに捕まってばっかりだった。

トスが俺に上がらなくなって、ベンチに下げられた。

練習相手に、あいつら兄弟なんだろ？
弟たいした事ねーじゃん！と言われた。

グサッと心に刺さった。

光太郎は、それを聞いて激怒して相手に
掴みかかろうとしたけどみんなが止めた。

なんで俺バレーボールやってんだろう。
どうせ光太郎には、敵わないんだと。

そんなの一番自分が知ってるんだよ。

悔しい悔しい悔しい

ストレス発散の為に一人で練習後に
ひたすらボールを打ち込んでた。

光太郎「なあ、これ意味あんの？
　俺にはストレス発散にしか見えないんだけど」

図星だった。
意味なんてない。ただのストレス発散だったから。

「光太郎にはわかんないだろ！！
いつもお前と比べられて、俺がどんな思いをしてるか！」

光太郎「わかんねえよ！！AはAだろ！
　周りの奴がなんと言おうが関係ない！！」

ぐっ…。何なんだよクソッ

「兄貴にあこがれて悪いのかよ！」」

光太郎「！！！Aあこがれてくれてたのか！？」

うおおおおお！と雄たけびを上げて光太郎は
走り回っていた。

「あーなんかバカらしくなってきた。」

光太郎「今日は、晩飯焼き肉にしてもらおーぜ！」

「それ光太郎が好きなだけじゃん」