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月島「…あの。聞きたいことがあるんですがいいですか?」
『ん?…いいよ』
月島「兄弟で比べられたりして、バレーが嫌になったりしないんですか?」
うーん。正直嫌いだった時期はあったよ。
パワーがある光太郎に憧れてたし、嫉妬もしてた。
ある時、ポジションをシャッフルして練習することがあって、リベロをやったんだ。
そのとき強烈なスパイクを上げられるようになれば、光太郎に勝てると思ったんだ。
リベロになるのもったいないって、もちろん周りから反対された。
でも、光太郎の強烈なスパイクを綺麗にレシーブできたときの感覚が気持ちよくて、
バレーボールが楽しいって思えた瞬間があったんだ。それが今でも忘れられない。
月島「…そうなんですね。僕は正直、部活にそこまで熱くなれません。」
「僕の兄もバレーをやっていて、中学ではエースだったのに高校ではベンチにすら入れていなかった。その姿をみてどんなに頑張っても報われない。熱くなるからあとで苦しくなるんだろうって…」
人それぞれだし、みんなが熱血である必要はないと思う。
無理に周りに合わせる必要はない。
いつでも冷静なやつがチームに1人でもいた方が心強いと思うよ。
それが蛍の持ち味じゃん。
蛍は熱くなれないって言ってるけど、俺からすれば表に出さないけど内に熱意を秘めてる
と思う。
月島「…そうですか。ありがとうございます。」
『まあ、あくまで俺個人の考えだから。』
このあとも、しばらくバレー部の話とか他愛ない話をしていた。
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作者名:ひよっこ | 作成日時:2021年11月20日 23時