あのね、源くん。【地縛少年花子くん】

第十一話 ページ12

「あそこに腕を置けば、先に進めるのかな…？」

寧々先輩の見る先には祠のようなものが。
「さあ？でも何かは起きるだろうね」
「……」
「平気っすよ先輩！
あんなイタ電無視して行きましょう！」

源くん…寧々先輩を気遣ってるんだ
優しいッッッッッ

「やめたほうがいーんじゃない？

七不思議ってのはね、自分の支配する領域内ではサイキョーなんだよ。俺のバアイトイレね

もし道を外れて怒らせたりしたらどうなるか…
試してみたいなら止めないけどぉ」

何その理不尽…
不安でしかないんだけど

「ひとまずいわれた通り腕を探してみよっか
電話の声からして女の人の右腕よね」
「先輩がそう言うんなら…」

しゅんとしてる源くんクッソ可愛い

「そーそー探しモノも案外タノシーよ
ほら見て少年



おたから発見」

そう言って花子さんが出したのはいやらしい本。
…うわぁ…。
源くんにそんなもの見せるんじゃありません！

「はぁ…Aちゃん、一緒に探しましょ」
「あ、はい！」

…というか、源くんあーいうの好きなのかな
い、いやいや！あんな健気で優しい源くんが…

ちなみに私は…ない方。
うるさいなぁ！Bはあるから！嘘じゃないし！

「…Aちゃん、これ」
「え？」

一人で盛り上がっていると、寧々先輩が真剣な声で私を呼ぶ。
もしかして、何かあったのかも_______

「なんですか！？」









数分後…

皆で一斉に腕を見せる。
花子さんがロボットアーム、源くんが木彫りの筋肉、私たちがマネキンの右腕。


「あのねぇ…
探すのは女の人の右腕なのよ！
源くん自分の好みの腕持ってきたでしょう
花子くんは真面目にやる！」

好み…筋肉が…？






なんてウブ…！！！

「もうっ聞いてるの！？」

「え、えーっとぉ…」
「ねーヤシロー…言いづらいんだけどさ…





なんか変じゃない？」

気づいたか…
寧々先輩の新たな姿に！！

寧々先輩の胸はいつもより膨れ上がっている。

「元々こうだったと思うけどっ？」
「そうかなぁ…」

「流石です寧々先輩！美しいです！！」
「お前はどういうノリで…」

その時だった。
寧々先輩がくいっと腰を曲げたと共に、ずるりと嫌な音。

次の瞬間寧々先輩がつけていたものがばちゃりと音を立てて落ちる。

【お○ぱい盛り盛りブラ】

…いや、モザイクの意味ないし。

シーンと静まる場。





…あちゃー。

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