あのね、源くん。【地縛少年花子くん】

第一話 ページ2

新学期。


今年で私は中等部三年生になる。
「おはよーA」
「恋葉ちゃん！おはよう」

この子は友達の藍川恋葉(あいかわれんは)ちゃん｡幼なじみなんだ！

「同じクラスになれるといいねー」
「そうだね…ハッ！」
「ん、どしたの？」

「源くんと同じクラスになれるかな！？」
「…あー､うん｡なれんじゃね？」

源くんこと源光くん。
一年の時同じクラスだったんだけど去年は離れてしまった。

「こっ、今年こそ、今年こそはぁぁ！！！」
「Aってほんと源好きだよね」

「当たり前じゃん！かっこかわいいとことかまじ好きすぎて吐血しそう」
「私も心配で倒れそう」
「大丈夫！法に関わらない程度！」
「それは大丈夫と言わない」

壁に貼られたクラス発表の紙をこれほどかと言うまでに見ていく。

「源くんは一組！私は！？私はどこ！？」
「落ち着け〜
あ、私二組｡」
「あー、離れちゃったね」
「え、一組？」
「いや違うけど」
「一組前提なのかよ
…あれ、A発見。」
「どこどこどこ！？」

二組と書かれた紙に､ひっそりと書かれた私の名前。


「嘘だぁぁぁぁ」
「残念だったね。」

今年も離れてしまった。
源くんと同じクラスになれなかったーーー！！

「来世に期待しよう」
「いやまだあるから！」






「ぶぇっくし！」
「あれ光風邪？」
「あー、わかんね」
「誰かが噂してんじゃない？」
「えー、光に限ってそれはないでしょ」
「お前ら失礼だな！」

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