僕が好きな君と君が好きな僕 2 【Ren.N】 (ページ31)

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＊Ren

ただいまの時刻、5時15分

最初の5分ぐらいはまだ期待しとったんやけど

15分も遅れてるしな…

もう、無理か

ネガティブ思考発動

…最近こんなんばっかりや

もうええわ、帰ろ

と半ば自暴自棄になって入口の方を向けば、走

ってくる人影

まさか…

そう思ってあと少しだけ待つことにした

『はぁ、はぁ…

廉くん』

…マジで？

『あの、はぁっ…

えっと、はぁ…』

相当疲れているのか、まだ肩で息をするA

それでも話続けようとするから慌てて手で制す

る

「落ち着いてや

俺逃げへんよ」

『さっき帰ろうとしてたのに？』

…見えてたんかい

「あれは来うへんと思っとったから…」

『まぁ私が遅れたし、それは良いんだけど‼』

もうA、もはや逆ギレしてへん？

『廉くん、私の話聞いてくれますか？』

「おん

いくらかかってもええ

ちゃんと聞く」

『…ありがとう』

そう言葉を出した時に気づいたAの涙の跡

…なんで泣いたん？

聞きたいけど聞けなくて、もどかしい

『廉くんは、いつも私の側に居てくれた

困ってた時も楽しい時も、泣きたかった時も

関わってた期間はすごく短いけど、一緒に居た

時間は凄く楽しかった』

『だから私は…』

〝廉くんが好きです〟