僕が好きな君と君が好きな僕 2 【Ren.N】 (ページ16)

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あの後私のチュロスも半分こして、他のアトラ

クション制覇に向かった

かなり多く乗って、だんだん日も傾きかけてき

たから、最後にパレードを見ることになった

パレード会場とはほぼ真反対の方に引っ張られ

ていく私の腕

『ねえ、廉くんどこ行くの？』

「もう少しやから、ちょっと待っとって」

しばらく歩いて着いたのは、パレード会場から

はかなり離れた小さな丘

聞けば、パレードを見る時の穴場スポットなん

だとか

アナウンスが始まり、パレードの幕が上がる

『わぁ…きれい』

夜だから、ライトアップされていてとても綺麗

だった

遠くからだから、キャラクター達はあまり見え

なかったけれど、その分落ち着いて二人きりで

見ることが出来た

「…幸せやな」

『廉くんとここに来れて本当に良かった』

最後の演出が終わった時

「A」

と廉くんに呼ばれた私の名前

ん？とそちらを見れば、真剣な表情でこちらを

見つめる廉くんと目が合った

ビー玉の様に透き通った目で見つめられて、恥

ずかしさで今すぐにでも目をそらしたいのに廉

くんの纏う雰囲気が私にそうさせることを許さ

ない

「今日、ほんまに楽しかった

夢みたいで見える景色が、全部輝いてた

Aもそう思ってくれてたらええねんけど」

そこまで言って、廉くんが深呼吸する

「あんまりこういうの得意ちゃうから上手く言

われへんかもしれへんけど…」

〝Aのことが好きや〟

「これからは、俺の隣で毎日の輝く景色を見て

ほしい

絶対、幸せにするから」

〝俺の好きと同じ好きになってくれませんか〟