生きた証を、この世界に［桃］II

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「......って感じ」

「なるほどねえ。病気となんか関係あんのかな」




朝の手越のことは、まっすーから軽く教えてもらった。




撮影は無事に終わらせて、今後のことは様子見ってことでとりあえず各々家に帰る。




しばらく心配だからって、まっすーは手越ん家に泊まるんだって。あの人、ほんとに手越のことになると甘くなるんだよなあ。笑




そんなことを思いながらも、俺だって手越のことは常に気になってる。特に病気になってからは。




家に着いてすぐパソコンを開いて、［メニエール 閉所恐怖症］で検索をかけてみた。




「うわ、ありえんのかよ......」





"閉鎖感" "目眩" "耳鳴りの増長"。エレベーターは特にその症状が強まる、なんてことまで書かれてた。




「もしもし？」

『シゲ、お疲れ。どうしたの？』

「手越のこと色々調べてたんだけどさ、」

『ああ、俺も。今ちょうど見てた』

「ほんとに？じゃあ......」

『うん。多分、同じの調べてるね。笑』




他に原因があったら困るからって、とりあえず病院にも連れて行ってみたけど、やっぱり俺らが調べてたのと同じことを言われた。




それが恐怖症になるかは本人次第みたいだけど、意外と根っこはメンタルが弱い手越には影響があったみたい。




「てごし、どうしようかなあ」

「どうするって言ってもねえ...... 車とかは怖くないの？」

「この前の帰りも今日の朝も、寝ちゃってたから分かんない。でもこの後は起きてるだろうから」




診察が終わって出てきた手越は、申し訳なそうな顔してる。




「てごし、おつかれ。そんな顔してたら老けるよ？笑」

「だって......」

「気にすんなって。色々あるよ、人生長いんだからさ」




そんな手越を連れて、俺とまっすーはこの後取材があるスタジオまで向かう。




2人とも、車に乗せるのをちょっとだけビビりながら。




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※nico様リクエストの内容入ります。

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