○ダンボール戦機ＷＡＲＳ●〜緋色の少女と・・・〜１０

◇見舞う仲間達 ページ7

ユキジが昏睡状態になってから、９日目・・・。

ゲンドウ＞失礼する。
セイリュウ＞もう、あれから９日も経つのか・・・。
タイガ＞早いんだか遅いんだか・・・。
リンコ＞ユキジ、なかなか来れなくてごめんね？
この日、第二小隊が顔を出しに来た。椅子に腰かけながら、ユキジの顔を覗き込んでリンコが言った。
今回のことで、第二小隊の中でも一番ショックを受けていたのはリンコだった。
彼女と共に時間を過ごしたのは、おそらくこのメンバーではリンコが多い。それにリンコの中では、第四小隊同様、ユキジは友達として見ていたのもあり、ショックが大きかったのだ。
そのことを知っているゲンドウ達は、なるべくならリンコに譲ってやろうと決めていたのだ。だから見舞いに来る際に一番に声を掛けるのも、ベッドに近い椅子に腰かけるのも、いつもリンコが優先だった。
タイガ＞やっぱ、まだ寝てるよな・・・女帝(エンプレス)。
セイリュウ＞ああ・・・。
第二小隊のリンコ以外のメンバーだけが、未だにユキジのことを女帝(エンプレス)と呼んでいた。
ちなみに余談だが、みんなを苗字で呼ぶはずのリクヤが、ユキジだけを「ユキジさん」と呼ぶのは、彼女の苗字のこともあるが、ただ単にリクヤ自身が仲良くなりたかったのもあった。
リクヤにとっては、ユキジのようなタイプの女子ははじめてで、ヒカル達のように恋愛感情といったところまではいかなかったが、もっと知りたい、親しくなりたい、今度は自分が彼女を救ってやりたい・・・などと言った感情が芽生え、その結果が苗字ではなく名前で呼ぶということだった。
リンコ＞お願いだから・・・・・早く帰って来てよ、ユキジ。ユキジがいないと・・・なんか寂しいよ。
セイリュウ＞いざいなくなると、なんだか物足りないな。
タイガ＞頼むからさ、早く起きて、俺達を安心させてくれよ。
ゲンドウ＞・・・・・女帝(エンプレス)・・・みんながお前の帰りを待っている。早く帰って来てやれ。みんなのためにも・・・・・お前自身のためにも・・・。


ユキジが昏睡状態になってから、１０日目・・・。

ノゾミ＞こんにちは、ユキジ。
タダシ＞こんにちは・・・・・って、やっぱりまだ寝てるのか・・・。
ブンタ＞なぁ、ユキジ・・・俺今さ、新しい武器の開発考えてるんだよ。お前がいないとさ、なんかこう・・・・・なかなかアイディアがなくてさ！サクヤも一緒に考えてくれてるんだけど・・・。
ノ・タ＞・・・・・。

◆帰って来い！→←◆待っていたい！

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