透明ノ空 -2- (ページ25)

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68話『自分の時間』＊Ruby ページ25

[裏社会・地下BAR]

テーブル席で1人珈琲を飲みながら本を読む青年。

左側には大きな刀を置いて1人本の世界に。

「なぁ、兄ちゃん。俺らと賭けのゲームしねぇか？」

身の程知らずの男数名が話しかけてきた。

「・・・。」

「おい、聞いてんのか？」

1人の男が青年に触れると同時に青年が本を読みながら刀を持ち男達の前で親指を立て刀の刃を見せた。

「痛い思いしたくなかったら僕の邪魔をしないで下さい。」

「兄ちゃん冗談キツイぜ。そんな物騒な物しまいなよ。」

また別の男が話しかけた。

「うぅ…！！」

青年が刀でさっき話しかけた男の腹をひと殴り。

それを見た別の男が

「てめぇなにすんだ！！」

青年は本に栞を挟みパタンと閉じた。

横目で男達の方を見て

「言いましたよね？『痛い思いしたくなかったら僕の邪魔をしないで下さい』っと…次したら命の保証はありませんよ…。」

「なんだと！ガキが…！！」

1人の男が殴りかかってくる

が…

別の男がそれを止めた。

「なんだよ！？」

妙にその男は青ざめている

「おい…辞めろ…。赤い瞳に、龍の刺繍がしている鞘の刀。間違いないそいつ…戦場の魔術師のZEROだ…！！」

「ヒィ…！！お命だけわ…！！」

そこにいた男達はみな腰が抜けた

「じゃあ…もぅ、僕の邪魔はしないで下さい。あと、それ以上騒ぐのはよして下さい。僕の存在がバレたらどうなるか分かりますよね？」

「は、はい…！！分かりました！！失礼します…！！」

男達は慌てて店を出た。

ZEROは何事も無かったかのように本を読み始め珈琲を一口。

1人の時間を楽しんでいた。