【SVT】ぼくらの家政婦は〇〇〇にしか興味がないらしい！

01[出会い編] ページ1

「働かなきゃ…」


推しのイベントを完走して現実に戻った意識。

何か食べようにも冷蔵庫は伽藍堂で、如何にこの1週間と2日を寝る間も惜しんでイベントを走ったかがお分かり頂けただろう。
1日1つのゼリーとエナジードリンクで過ごした結果、見事1位のまま独走で走り抜けた。

お腹が空いて、財布を見た結果、今に至る。


でも推しが推しで本当に良かったよ推し！


「働く、働く、働くくるーま…」


一人暮らしの独り言程虚しいものはない。



迫る別のゲームの推しイベまでそんなに時間はない。稼がなきゃ。


溜まっていた発注も納期を終えたから特にこれと言ってすぐする仕事がないのだ。





───ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ♪



「もしもし？」


？『A！元気だった？！』


「その声は、海ちゃんだ！」


UM『久しぶり！ってA韓国なんでしょ？！なんで私に連絡くれないのよ！』


「いや、海ちゃん締め切り近いから連絡すんな！って言ってたじゃん」


UM『そこは愛の力でなんとかして！』


「海ちゃんの愛はにぃにに向かってるでしょ」


UM『────！！』


「私の一方通行、悲しみ」


UM『や、Aさん、それは、あのー、ね？なんていうか…すみませんでした。調子に乗りました。はい。』


「で？何かあったんでしょ？」


UM『(スルーされた…)あのねA、今暇？てか仕事終わった？』


「暇だし、仕事探してた…働かなきゃ推しに申し訳ないから」


UM『そうね。で、仕事探してたんなら丁度いい話があるんだけどどう？』


「海ちゃんの伝だったらお願いしたい、けど。上手い話には裏が付き物なのでは？」


UM『裏、というか…する事がいっぱいある仕事』


「お給料による」


UM『それは任せて！』


「なら受けよう。なんの仕事？」


UM『13人の家政婦と日本語教師』


「なにその設定もりもりな同 人ゲームか？そういうビデオか？」


UM『Aちゃーん、お口悪いですよー？』


「おっと、失礼した。」


UM『私のママのお兄さんがとある事務所の代表でね、そこの子たちの家政婦を探してたらしくて、ママがAちゃんは？ってAなら料理上手いし管理出来る！しかも炊事洗濯なんでもござれ！韓国語も日本語も英語も出来るじゃない！ハイスペ女子いたわ！』


「うん。なんかチートみたいだねそれ」


UM『あんたのことよ？！』

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