82.特異点による真骨頂 ページ7
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そして、その時間が訪れるまでは短くなかった。
夜中なのに聞こえるカラスの鳴き声。
彼女の寝息までもが聞こえてきそうな静寂。
当たり前な、止まらない時計の長針。
その全てに押しつぶされそうになりながら、俺はテレビの画面を見つめ続けた。
「また、手掛かりとなるよう、娘の写真と名前を公開します。名前は＿＿＿＿＿＿＿＿
夜神楽 A。」
そしてほぼ同時に、見慣れた彼女の写真が映し出された。あの素敵な笑顔は、何処にも無い。
俺はソファから崩れ落ち、頭を抱えた。
ありえないと思っていた結末。
絶対にないと、ただただ決めつけていた。
でも、絶対なんて言葉はここには存在しなかった。
これで、俺がAを匿っていることがバレたら？
週刊誌にでも載ったら？
…本当に、どうなるんだろう。
契約解除とかあり得るのだろうか。
芸能界を引退なんてこともあり得るんじゃないか。
そんなのは、嫌だ。
けどそれは、Aのせいじゃない。
一切悪くない。それは紛れも無い事実だろう。
彼女が嘘をついているとは到底思えない。
悪いのは、夜神楽 翠。その人だ。
いい人みたいに振る舞って、コイツだけ笑顔で、悲しそうに娘を探して。
でも、裏ではAのことを傷つけている。
夢を与える仕事がアイドルなのに、その逆のことをしてどうすんねん…。
こいつが父親だから、
こいつがアイドルだから、俺がアイドルだと聞いてあんな表情をしたのか。
アイドルはみんな暴力を振るうんだろうと思い込んでいる。きっと彼女は。
そんなの、悲しすぎる。
Aの、アイツに植え付けられた価値観全て。
だから、だから………！
赤「俺がAを守らなアカン」
そう、心に誓った。
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朱狐(プロフ) - ハニーレモンさん» 本当ですか！ありがとうございます！励みにして頑張ります！ (2019年9月28日 8時) (
レス) id: 576e85210a (このIDを非表示/違反報告)
ハニーレモン - はじめまして最初から読みました。安くんの存在も気になります。すばるくんには主人公ちゃんを最後まで守ってあげてほしいです。楽しみに待っています。(*^-^*) (2019年9月28日 0時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱狐 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=tikuwa123456789&scr=novel/bokuranokako...
作成日時：2018年2月8日 19時
