ぼくのもの（Yuri.C）

つんでれ知念くん９ ページ10

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ーASide








？(あ〜帰りたいよな〜)








自宅から15分ほど歩けばある、24時間営業のファミレスが私のバイト先。


周囲は真っ暗なのにここだけ煌々と輝いているせいか、深夜になっても客足は絶えない。








ドリンクバーだけで長時間勉強をする学生、






平日から飲んだのか、二軒目らしく居酒屋の様にポテトとビールで盛り上がるサラリーマン。






はたまた、こんな時間に幼稚園にも行っていないような幼い子供を連れ回すギャルサーのような人たち。









そんな混沌とした店内を眺めながら時間が過ぎるのを待つ私の隣では、薮さんが注文を入力するハンディをパカパカしている。









「あっ、そう言えば…この前言ってた人……」




薮(ん？あ〜知念…だっけ？進展あった？)









知念くんのことを知らないからこそ相談しやすい部分もあって。

何かと大人の意見を求めては頼ってた先輩。






大学院を卒業したら大手出版社で働くらしい。

頭はいいけど…ほわんとしてる。

それが私には心地よかった。









「それが……」






薮(ん？)









「……付き合うことになった、っぽくて」




薮(えぇ？ぽいって何それ)









目をくしゃっと細めて笑う。






そう言えば同じようなこと華にも言われたけど……





ー付き合うことになりました




なんて…



断言するには根拠も自信もない。







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