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「それはおれ、反論ある。なんでやねん。いや、ほんまに、なんでやねん。おれ毎回フラれてるやん。告ってきたから付き合ってんのに、ふられてんねんで。めっちゃかわいそう」
一息で一気に言う。
事実だ。
廉は今まで、一度も、自分から別れようと言ったことはなかった。
ただいつも、何ヶ月目かでフラれるだけだ。
「えーーーそんなのさあ...」
海人が何か言いたげな目でこっちをみるので、視線で不満を返す。
「廉ってさあ」
「あの中に一人でも、本気で好きな子、いた？」
海人が少し声を落として、ポツリと尋ねる。
本気で、。
「本気で...って」
「好きで好きで、しんどくてしんどくて、その人をなくすと思ったら息もできなくて、そういうの一回でもあった？」
そんなの、
「....どうやろなあ」
「ほらやっぱ、さーいていだっ」
女の敵ー！と海人が指差して叫ぶ。
うっさい！どこやと思ってんねん！とテーブル越しにどつくと、ケラケラと笑う。
お前もモテるやんか、と言い返せば、俺は本当に好きな子としか付き合わないの！と清純派女優のようなことを言うから、嘘をつくなとさらにどついた。
他愛無い、いつもの会話だった。
"好きで好きで、しんどくてしんどくて、その人をなくすと思ったら息もできなくて"
見慣れたポニーテールが目の前で揺れた気がした。
「そんなん、もう、慣れたわ」
海人に聞こえないような声は、口の中で淡く消えた。
ん？と聞き直す海人に笑って誤魔化して、ポテトを口に突っ込んだ。
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まな - 一気読みしてしまいました！！無理のない頻度での投稿、楽しみにしてますね！ (2020年4月14日 0時) (
レス) id: 9c457a3c27 (このIDを非表示/違反報告)
はなうたこ(プロフ) - Nano.さん» ありがとうございます...！なるべくサクサクいけるよう頑張ります...！ (2020年3月17日 18時) (レス) id: 186150732f (このIDを非表示/違反報告)
Nano.(プロフ) - とても楽しくみています。次の更新をお待ちしています！ (2020年3月16日 12時) (レス) id: 03ff967dd1 (このIDを非表示/違反報告)
はなうたこ(プロフ) - ななみさん» ありがとうございます！このシーンから初めに思いついて描き始めたので嬉しいです！ (2020年2月19日 14時) (レス) id: 186150732f (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - ど、ドキドキしました。キスしちゃうかと思った。廉君にとって、血のつながりはないけど、誰よりも何よりも、きっと自分よりも大切な存在が、お姉さんなんですね。すごく切なくて、大切さがひしひしと伝わってきました。 (2020年2月17日 15時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなこ | 作成日時：2020年2月13日 12時
