石田健大『あなたがここにいたら』(ポルノグラフィティ) ページ1
俺の真ん中には、常にAがいた。
Aが俺の日常にいたのは、当たり前だった。
挨拶、花火、読書、勉強……もちろん野球も
Aがいる日常が、こんなにもあっさり終わるとは思ってもなかった。
別れてからずっと、俺はただAだけを思っていた。
『今晩、いつもの所に集合！』
朝LINEをひらくと、康晃から通知が来ていた。
『了解』とだけ返すと、すぐ既読がつき、スタンプが返される。
練習が終わると時刻は午後8時を過ぎていて、急いで車を走らせた。
いつもの所に着くと、康晃と昇太は既に酒がまわっていた。
｢いつから来とったん？｣
｢１時間くらい前かな？｣
｢暇人かよ｣
｢えー、今日練習3時には終わったじゃん｣
そういう問題じゃなくてだな。
まあ、反論したらめんどいだろうからあえてノータッチで。
｢じゃあとりあえず生１つ｣
そう頼むためにカウンターを覗くと、Aが男と酒を飲んでいる姿が目に映った。
え？Aこっち来とったん？
来とったんなら知らせてくれればいいのに
ってかその男だれ？
｢どした健大。店員呼ばないの？｣
その一言でハッと我に返った。
｢あ、ごめんぼーっとしとった｣
2人に顔をまじまじと見られる。
｢今日の健大さん変っすね｣
｢なんかあったの？｣
そんな、元カノがいたなんて言えるわけない。
｢なんもない｣
｢ならいいけど｣
その場はそれで終わったものの、あれからもどこかそわそわしてしまった。
Aが男といて、かなり動揺していた。
元カノなのに
人生、別れなんて１つや２つじゃない。
｢さよなら｣はいつでもすぐそこにある。
そう自分に言い聞かせても、痛んだ胸は良くならなかった。
家に帰ると、昔Aが貸してくれた本や、一緒にした花火の残り物がまだあることに気がついた。
こんなもの、Aがいないと映えない。
俺の記憶の中にいるAは揺れてばかりいた。
それでもまだ、俺はAを思う。
もしもAが、変わってしまっていても。
｢…あなたがここにいたら………｣
静かな部屋に、そんな呟きだけが響いた。
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石田くんの登場曲がアポロで、何気なく他のポルノグラフィティさんの曲を聞いてみたらどハマりしました。
ポルノのお2方も作者と同じ広島出身で、嬉しいばかりでございます。
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青(プロフ) - きーちゃんさん» 返信遅れてすみません。了解しました！ (2017年11月14日 20時) (
レス) id: ce7d14e8eb (このIDを非表示/違反報告)
きーちゃん(プロフ) - 初めまして。ベイスターズ大好きです。リクエストお願いしてもいいですか？ベイスターズ梶谷隆幸選手でミスチルの抱きしめたいをお願いします (2017年11月12日 17時) (レス) id: 12d3cac5f0 (このIDを非表示/違反報告)
月 - お忙しい中、本当にありがとうございました！晃大朗君、凄く良かったです!!またリクエストさせていただきますね!! (2017年10月30日 0時) (レス) id: 78117de7f1 (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - オりリんさん» ありがとうございます!とても励みになります。これからも更新頑張ります！ (2017年10月29日 21時) (レス) id: c8bd8cf615 (このIDを非表示/違反報告)
オりリん - うわあああ！！ありがとうございます！！素敵過ぎます！西野さん…/// 青さんのお話本当に好きです♪またリクエストしますね♪ (2017年10月29日 21時) (レス) id: 39877dc9a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青 | 作成日時：2017年9月18日 19時
