お粥 ページ25
KH 『ねえ』
キュヒョン君がキッチンから声をかけてきた。
『ん？』
私は顔を上げた。
KH 『ヤカンとかポットがないんだね』
『え？』
KH 『お湯とか沸かさないの？』
『うん・・・』
KH 『お茶とかどうすんの？』
『冷たいのしか飲まないから・・・』
KH 『でも具合悪いときは温かいもの飲まないと・・・』
鍋のお粥がグツグツいい出した。
KH 『できたよ』
キュヒョン君は鍋ごと運んで来てくれた。
『ありがとう』
KH 『食べさせてあげる』
キュヒョン君はスプーンですくって目の前に持ってくる。
『いらない』
KH 『なんで！』
『だって、口じゃなくて鼻とかに食べさせそうなんだもん』
KH 『なんでわかったの・・・』
『誕生日ケーキだって、顔面に食べさせるって言ったでしょ』
KH 『あ・・・』
『・・・熱いからもうちょっとしてから食べる』
KH 『熱いのがだめなの？』
『うん・・・』
KH 『ごめん・・・気付かなくて』
『なんで謝るのよ』
KH 『俺、やっぱり頼りないよな・・・信用されないの当たり前・・・』
『だから、それは・・・』
KH 『でも、これから頑張るから・・・見ててよ』
『うん・・・わかった、ちゃんと見てる・・・』
キュヒョン君は微笑んだ。
『ごめん、なんかちょっと長く話して疲れちゃった。横になってもいい？』
KH 『じゃあ、ここに来て』
キュヒョン君は自分があぐらをかいているところを指差した。
『近寄ったらうつるって』
KH 『大丈夫だから。来てって』
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作者名：きゅらむ | 作成日時：2012年10月2日 23時
