僕の声～いつも一緒に～２ (ページ20)

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信用ページ20

私はマンションの防犯カメラが届かない中庭にキュヒョン君を連れて行った。
設置されている椅子に腰掛ける。

『さっきの質問の答えだけど・・・私は両方大事だよ？』

KH 『俺にはクビにならないように気をつけてるようにしか見えないよ』

『・・・ごめん。ほら、私、不器用だからさ・・・』

KH 『俺が守るからって言ったじゃない』

『うん・・・』

KH 『俺のこと信用してないの？』

『そういうわけじゃ・・・』

KH 『俺には何にもできないと思ってるんじゃないの？』

『・・・』

KH 『やっぱりそうなんだ・・・』

『・・・だって・・・どこまでできるっていうの？』

ハッと口を押さえる。
キュヒョン君が怒っているのがわかった。

KH 『わかったよ・・・』

キュヒョンはすくっと立ち上がった。

『え・・・キュヒョン君！』

キュヒョンは黙ったまま走って中庭を出て行った。

［信用してないの？］と聞かれれば、そうなのかもしれない。
守るといっても、向こうは芸能人。バレてしまえばキュヒョン君の身だってどうなるかわからない。SUPER JUNIORの活動だって危うくなるかもしれない。
彼に一体どこまでのことができるのかと、私は半ば諦めの境地にいるのが正直な気持ちだ。

私達の置かれている環境が、これから先、どうしてもうまくいくようには思えなかった。

バンッ！

SM 『あ！キュヒョナ！もう、どうしようかと思ったじゃないか！』

ソンミンはキュヒョンに駆け寄る。

SM 『・・・どうしたの？』

キュヒョンは険しい顔のまま、黙ってカバンをベッドに放り投げる。

SM 『ねえ、なんかあったの？』

キュヒョンはベッドに身を投げ出した。

SM 『A先生・・・まっすぐ帰らなかったの？』

KH 『そうじゃない・・・ちょっとほっといて・・・』

キュヒョンはベッドにうっ伏した。

SM 『キュヒョナ・・・』

その日以来、キュヒョン君からの連絡はなく、私からも連絡はしなかった。
リハーサルの会場で会っても当然、会話をすることはなかった。

トゥルルル・・・

『はい』

SM 『ソンミンですけど』

『・・・』

SM 『ちょっとだけ話できませんか』

『・・・今、スタッフルームにいるから場所変えるわ。ちょっと待って』

私はスタッフルームを出て、非常階段のほうへ向かった。