僕の声～いつも一緒に～２ (ページ13)

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星ページ13

次の日、会う約束をしたというだけで、一日中ドキドキしていた。
自分でも頭と心が違うことは気付いていた。
「見つかったらどうしよう」と頭では考えながらも足取りは軽かった。

仕事を終えて、ドキドキしながら公園に向かい、周りを確認してから中に入った。
キュヒョン君はまだ来ていなかった。
ベンチに腰かけて空を見上げると、今日は星が見えなかった。

「あら、残念」

星が見えなくても曇った空をしばらく眺めていた。

KH『星、出てないね』

キュヒョン君が顔を覗き込んできた。

心臓が飛び出るかと思うぐらいびっくりした。

『だっ、誰にも見つからなかった？』

私はキョロキョロする。

KH『うん、大丈夫。ファンの子も巻いてきたから』

キュヒョン君が隣に座る。
冷えた空気のキーンという音が聞こえるような沈黙が流れた。

KH『寒かったでしょ？』

『少しね・・・』

KH『あんまり、長くもいられないんだ。門限もあるし、他のメンバーに怪しまれるから』

『そう・・・』

再び沈黙が流れる。

KH『来週のライブって見に来るの？』

『あ、うん。日本公演のために見といてって』

KH『じゃあ、頑張らないと』

『緊張する？』

KH『初日だから、緊張する』

『そういえば、その前のプレスコンにも来てって言われてるの』

KH『そうなの？』

『日本スタッフも見に来るから、エスコート役みたいなものだって』

KH『日本語教師だったはずだよね？』

『そうよ。誰かさんたちにはめられて今やすっかり、ツアースタッフです』

KH『くっくっく』

『キュヒョン君？勉強は頑張ってますか？』

KH『懐かしいね』

『うん。ほんの数ヶ月前なのにずいぶん昔のような気がする』

足で地面に一筆書きの星を書いてはそれを足でなぞりながら思い返していた。

KH『最初に会ったときはなんとも思ってなかったのに』

『でしょうね。アジュンマ扱いしてたんだから』

私はふっと笑う。

KH『今でもアジュンマに変わりはないでしょ？』

その言葉に星をなぞっていた足が止まる。

『そ、そういえばさっ、もう、私の事、アジュンマって呼ばないのね』

傷ついた心を隠して懸命に明るく話した。

KH『だって・・・嫌なんでしょ？』

『そりゃ、いい思いはしないよ』

再び、星をなぞり始める