僕の声～いつも一緒に～２ (ページ12)

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迷いページ12

KH 『あとさ』

『・・・何？』

私は思考回路が止まったままうつろに返事をした。

KH 『明後日、テレビの収録が終わったら、夜少しだけ時間があるんだ』

『うん・・・』

KH 『だから、少しだけ会える？』

急に思考回路が回りだした。

『そんなの、見つかったらどうするの』

KH『ほら、あの映画館の近くの公園！星を一緒に見た公園なら見つからないって』

『あの時、気付かれたじゃない』

KH『あの時は歌ってたからだよ。声さえ出さなければわからないって』

『・・・』

KH『・・・だめ？』

『わかんない・・・また、明日連絡してもいい？』

KH『うん、待ってる』

たった１本の電話でいろんなことが頭を駆け巡った。
ソンミン君に話した？明後日、外で会う？
どれから気持ちの整理をつければいいのかわからない。

ああ、どうしよう。
私はスタッフルームで携帯とにらめっこしていた。
明日の夜・・・特に遅くなりそうではないけど、でも見つかったらどうしよう。
とにかく連絡はしないと・・・

新規メールの画面に入力する。

【明日会えるよ】

削除ボタンを押す。

【明日会えないごめん。】

バックスペースを押す。

【明日会え】

どうしよう・・・

ｽﾀｯﾌ『Aさん！』

『あ！はっ、はい！』

思わず立ち上がる。

ｽﾀｯﾌ『来週のコンサート前のプレスコンなんですけど、Aさん来てもらえますか？』

『私？何でですか？』

ｽﾀｯﾌ『日本スタッフが数名、こちらに来ることになりまして。当初はコンサートだけを見に来る予定がプレスコンから見学させて欲しいと』

『あ、そうなんですか』

ｽﾀｯﾌ『まあ、エスコート役みたいなものなんですけど、お願いできますか』

『あ、はい、わかりました』

ライブもいよいよ来週か・・・ツアーが始まるとさらに忙しくなりそうね。

私はキュヒョン君にメールを送信した。

【明日会えるよ】