僕の声～いつも一緒に～２ (ページ1)

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おあいこページ1

『え？今から？ってもう１２時過ぎてるよ。私ももうかえ・・・』

ブツッツーツー

また、強引キュヒョン君のお出ましだ。
とりあえず、資料を片付けて、彼が来るのを待ってみた。

いったい、どこから来るんだろう？何の用で？

１５分ぐらいするとスタッフルームの扉が勢いよく開く。

『あ、キュヒョン君。急にどうしたの？なんかあった？』

私が立ち上がると、キュヒョン君は黙ったまま早足で歩いてきて私を抱きしめた。

『え？何？ちょっ・・・』鼓動が高鳴る。

KH 『ごめん。あの時は』

『あの時？ちょっ・・・苦しいんだけど』鼓動が聞こえやしないかと焦る。

キュヒョンは抱きしめていた手を緩めた。

『もしかして・・・ラジオ聴いてたの？』

KH 『うん・・・あれ、あの時の話でしょ？』

『うん、そうだよ。嘘だと思ってたの？』

KH 『いや、嘘だとは思ってなかったけど。あの時、自分の事しか考えられない僕と、人の事を考えていたA先生のことを考えてたら恥ずかしくなって・・・』

『いいよ。あの時は、私もキュヒョン君の気持ちを考えてあげられなかったじゃない？だからおあいこだよ』

KH 『許してくれる？』

『当たり前でしょ』

KH 『よかった・・・』

また抱きしめられる。
心臓は破裂しそうにバクバクしていた。

『ね、ねえ・・・こういうの他の人に見られたらまずいんじゃない？』

抱きしめられた腕の中から話しかける。

KH 『あ、ご、ごめん。なんかつい・・・』

キュヒョンはぱっと離れた。

『もしかして謝るために来たの？』

KH 『うん』

『ありがとね。でも、そろそろ帰らないと。明日もあるし』

KH 『あ、送りますよ』

『何、言ってんの。トップアイドルの助手席になんか乗ってたらとんでもない目に会うの目に見えてるわよ』

KH 『あ、・・・』

『油断大敵！今日は私が先に出るわね。タクシー拾えなかったらいやだから』

KH 『あ、はい・・・』

『じゃあね。安全運転でね！』

私は手を振ると部屋を出て、スタッフルームのドアを閉めた。
まだ心臓がドキドキしてる。