8話 ページ8
A「おはようございまーす。」
試合の前日の早朝。
どんどん2人の来る時間が早くなるからそれに合わせて私も少し早く来ると、まだ誰もいなくて静かに体育館の扉を開ける。
まだ体育館は暗くて電気をつけるとその光に細めた。
昨日田中がそのままにしたらしいネットと、体育倉庫に入れられたボールを取り出していじる。
今日はどっちが先に来るんだろう…。
毎朝二人は競争しながら入ってきてる。
影山「勝った…」
日向「いや、でもAさんいるぞ！」
A「おはよう。着替えておいで。」
2人が来ると、静まり返っていた体育館もいよいよ騒がしくなる。
日向くんはこの3日で、私のスパイクを取れるようになった。
本気でバレーをやったことはないとはいえ、及川さんと岩泉さんが引退するまでずっと放課後練習とかに付き合っていた私は、周りの人曰く「うまい」らしい。
だからか、私のスパイクをしっかりと飛雄の頭上に返した時、驚いていた。
影山「今日は俺が打つ。」
日向「来い！」
2人のラリーが始まる。
私はただ、それを見ているだけだった。
菅原「おはよー。早いね。」
A「おはようございます。…日向くん、すごいです。ジャンプしてないとはいえ結構飛雄は力入れてると思います。それを…なんとか打ち返してる。」
日向「おい！手加減すんな！」
影山「上等だ！」
日向くんは自分が上手くなっていることに気が付いていないみたいだけど。
それからしばらくすると田中が来た。
もうこの2人のラリーははじまってから20分経とうとしている。
影山「そろそろ限界だろ！もうこれぐらいで…」
日向「まだだ！まだ…ボール落としてない！」
飛雄が力を入れて打ったボールは日向くんの頭上を大きく超えた。
それに食いつき、なんとか返す。
本当に彼の運動神経には驚く。
飛雄の元にボールが帰ると、両手を上げた。
A「日向くん！」
飛雄は勝利に必要な人にしかトスをあげないと言っていた。
今、飛雄は日向くんを"必要"だと思った…でも、日向くんはもうバテバテなはず。
ｽﾊﾟｰﾝｯ
トスを見ると満面の笑みで飛び、スパイクを綺麗に決めた。
田中「あんなところから打ちやがった…しかも笑顔で。」
菅原「日向にとってはさ、特別なことなんだろうな。セッターからトスが上がる、っていうのが。」
影山「おい、明日勝つぞ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪(プロフ) - うぉぉさん» うぉぉさん！コメントありがとうございます！これからどんどん話が進んでいく予定なので、楽しみにしていてください！がんばります！ (2020年5月28日 22時) (
レス) id: 217b0683c3 (このIDを非表示/違反報告)
うぉぉ - 兄弟が誰なのか...めちゃくちゃ気になる...更新頑張ってください！応援してます! (2020年5月28日 16時) (レス) id: f9e2b39a51 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪 | 作成日時：2020年5月13日 0時
