ラビリンス=アイビー ページ16
「...ん、結構長い間寝ちゃってたかも」
目が覚めるとなんだか気分が軽く、どれだけ眠っていたかを物語っていた。
「クラピカ、ごめん。肩痛くな...」
この数時間ずっと肩を貸してくれていた人物の方を見ると、思ったよりも至近距離だったことに気がつき一瞬息が止まった。
そして、スースーと規則正しく聞こえてくる寝息から察するに彼も寝てしまっているようだ。
――気にしなくていいなんて言いながら、クラピカも疲れてるじゃない。
その美しい寝顔を見て無性に愛おしさを感じ、眠る彼の頬にキスをした。
「ん......すまない。私も眠ってしまった」
「なんで謝るの。まだ寝たいならいいんだよ」
「いいや、十分だ。それにもう時期着くはずだ」
確かにそろそろ着いてもおかしくない時間だ。私とクラピカは荷物をまとめ飛行船から出る準備を進めた。
そのまま無事飛行船はパドキア共和国からヨルビアン大陸まで辿り着き、早速ハンター専門の斡旋所探しを始めることになった。
「そんな気はしていたが、やはり電脳ページで見つけることは難しいな」
「ハンターを雇ってくれる斡旋所なんて数える程しかいないもんね」
が、電脳ページでめくってもヒット数は0。実際ハンターを雇う斡旋所があったとしてもその件数の少なさと利用者数の関係で誰でも使えるサイトでは出てこないのだろう。
「地道な聞き込みしかないかなぁ...」
「それもハンター関連になれば更に見つけることは困難だ」
「――ハンターなら」
「ハンターなら、知っているんじゃない？」
その時私の脳裏にはまたしてもあるハンターの名前が出てきた。
――ラビリンス=アイビー
彼女は一体何者で、私の過去にどのような影響を与えたのかは分からない。思い出せない。
だけど、思い出せないということは過去に会ったということでもある。
「少し調べてみたい人がいるの。ハンターページにある、ラビリンス=アイビーって人」
私は地図の乗っているページを閉じ、ハンターページのら行をめくった。
そこで目に止まったものは、水色の髪をした女性でどこか既視感があった。名前も同じ、多分この人だ。
「あった。情報も見れそう」
ページを開いてみると、彼女の名前と年齢、ハンターとしての功績が載っていた。
私がラビリンスという女性と会ったことがあるならばその記憶は私がまだ殺人鬼だった頃だろう。だとしたら、年齢に少し違和感がある。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
僕です。(プロフ) - はにゃ？さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです😊応援に応えられるよう更新頑張りますね！ (2023年4月15日 15時) (
レス) id: 44f4c2417a (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ？ - とても読みやすいです。これからも応援してます。 (2023年4月15日 2時) (レス) id: 1a9c7abd60 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：僕です。 | 作成日時：2023年4月11日 17時
