最終試験の ページ13
「...それにしても」
「お前、本当にガンコだな〜」
「え？何さいきなり」
キルアくんはズイッとゴンくんに近づくと、呆れたような目をしながらため息をついた。
「ハンター試験合格したんだろ！？やらハンター証使えば観光ビザなんてなくても、ずっと外国滞在できるんだぜ！」
「オレたちもそう言った」
「う〜だって決めたんだもん。やること全部やってから使うって」
そのやることとは、ここに来る前ハンタ証を使わなかったことと関係しているのだろうか。
「やることって？」
「えーとね。まずはお世話になった人達にあいさつに行って...なんとかカイトと連絡とって落し物を返したいし...そして一番肝心なのは」
「かくかくしかじかで渡されたこのプレートをヒソカに顔面パンチのおまけつきでたたき返す！そうしないうちは絶対、ハンター証は使わないって決めたんだ！」
ゴンくんは44と書かれたプレートを手に持ち堂々と宣言した。
なんとも彼らしい理由に感心していると、キルアくんが「――で、ヒソカの居場所は？」と問いかけたのだ。
「え〜っと」
後数秒間の沈黙が続いた後、ゴンくんは困ったような笑顔で首を傾げた。
返したいけど居場所は不明、というわけか。
「私が知ってるよ。ゴン」
すると、クラピカが口を開いた。
「本当？」
「なんでだ？」
「本人に直接聞いたからだ」
本人に直接...ということは最終試験の時のあの会話なのだろうか。
「...最終試験の時？」
「講習が終わった後だ」
「けど、関係はあるんだよね」
「まぁな」
「前から聞きたかったのだけど、あの時ヒソカさんに何を言われたの？」
ヒソカさんに何を言われたのか、本人もあまり言いたくはなさそうだったからあえて聞かなかったが、今この時だからこそ聞いた方がいい気がした。
「――"クモについて"」
クモというのは幻影旅団。クラピカがハンターになった理由であり、仲間の仇でもある盗賊団の名だ。
「ヤツに旅団のことを話した覚えはないから、一次試験の時にレオリオとの話を聞かれたか他の誰かが話したか...」
「とにかく"クモ"は旅団のシンボルだ。故に旅団に近しい者はヤツらをそう呼ぶ。それを知っていたヒソカの情報に興味があってな」
「そうだったのね」
プライドの高い彼が甘んじて敵の試合放棄を受け入れた理由はそこにあったのか。
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僕です。(プロフ) - はにゃ？さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです😊応援に応えられるよう更新頑張りますね！ (2023年4月15日 15時) (
レス) id: 44f4c2417a (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ？ - とても読みやすいです。これからも応援してます。 (2023年4月15日 2時) (レス) id: 1a9c7abd60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：僕です。 | 作成日時：2023年4月11日 17時
