最後のゲーム ページ11
「キルア！」
「いやー少し悪フザケが過ぎました。大変、失礼いたしました」
「しかし、時間を忘れて楽しんでいただけましたでしょう？」
そりゃ明らかに間違えば殺すという圧をかけられたんだ。真剣になるに決まってる。
「あ...もう、こんな時間たってたのか。いやーあんた迫真の演技だったぜ」
――いや、あれは演技じゃない。
ずっと違う誰かを演じてきたからこそ分かる。キルアくんに対する思いも含め、全て本心だ。
「ゴン！あと、えーとクラピカ！A！リオレオ！」
「レオリオ！！」
「ついでか？」
「ついでなのね」
キルアくんの顔には少し殴られたような怪我があり、何があったかは分からないが、明るく笑う様子を見て安心した。私たちはついでだったけれども。
「久しぶり！よく来たな。どーひたひでー顔だぜ」
「キルアこそ」
「早速だけど出発しよーぜ。とにかくどこでもいい。ここにいるとおふくろがうるせーから」
「じゃーな！あ、そーだゴトーいいか。おふくろに何言われてもついてくんなよ」
眼鏡執事さん...いいや、ゴトーさんの話にも少し聞いていたけどやっぱりキルアくんのお母さんは少し過保護気味のようだ。
「承知しました。いってらっしゃいませ」
ここに来るまでの話をキルアくんとしているなか、私とゴンくんはあることを気にしていた。
「ゴトーさん。キルアがいなくなったらさびしくなるね」
彼の言っていた親同然に思っているという発言は本当のことなのだろう。だからこそ、今までのゲームも私たちとキルアくんを会わせたくないという思いが滲み出ていた。
「いいえ...私供執事は雇用主に対し、特別な感情は持ち合わせておりませんので」
「そう。うそつき」
あれがもし演技なら相当な役者になれるだろう。だけど、ゴトーさんのキルアくんに対する強い思いは優しく、暖かいものだ。
「ゴン君。Aさん」
ゴトーさんは私たちを呼び止めると、コインを投げ先程よりも遅い速度で手に取った。
「さあ、どっちです？」
――答えは左手。さっき見えた。
「左手でしょ？」「左手ね」
しかし、開かれた両手を見てみるとコインは右手に握られていたのだ。
なにかのトリックなのだろうか？
「うそ...」
「そう...トリックです」
「世の中、正しいことばかりではありません。お気をつけて」
「キルア様をよろしくお願いいたします」
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僕です。(プロフ) - はにゃ？さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです😊応援に応えられるよう更新頑張りますね！ (2023年4月15日 15時) (
レス) id: 44f4c2417a (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ？ - とても読みやすいです。これからも応援してます。 (2023年4月15日 2時) (レス) id: 1a9c7abd60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：僕です。 | 作成日時：2023年4月11日 17時
